GIGA スクール より良い教育環境、より良い未来のために
ITを活用し日本の教育を一歩先に進めるGIGAスクール構想。しかし、デバイスを購入し、児童生徒に配るだけでは、新しい学びの実現にはつながりません。学習環境の構築
20年にわたって教育機関でのAppleデバイス管理・運用に携わってきたJamfがその経験を活かし、学校・教育機関でのiPad管理を効率化、並びに最適化するガイドを作成しました。iPadを活用し、主体的、かつクリエイティブな学びの実現に向けた一歩を踏み出しましょう
学習にiPadを利用し始めることで、児童生徒は新しい世界に飛び込んでいきます。彼らが安全かつ安心にiPadを利用できるようにするには、導入時には環境の整備が欠かせません。導入後は校内でも家でも児童生徒が効率的に学習できるように運用・管理を徹底する必要があります。そして、年度末には、iPadを回収し新しい児童生徒が利用できるように端末を更新します。デバイスのライフサイクル全体を通した、環境の構築をしていきましょう
Apple IDの適切な管理
1人1台iPadの学習環境を整備していく中で、児童生徒がコンテンツに安全にアクセスするため、また、生徒同士がクラウド上で共同作業をするためにIDの適切な管理と方針の決定は非常に重要です。那須町教育委員会では管理対象Apple IDを活用して、効率的なデバイス管理を実現しています。
調べ学習を行うにあたってのフィルタリングの考え方
iPadを利用するにあたって議論にあがるのが、どこまで児童生徒がWeb上のコンテンツにアクセスできるようにするかです。文部科学省が発行する教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインに基づいて情報資産を分類し、児童生徒の学習を妨げないよう考慮することが必要です。
キッティング
先生や児童生徒がiPadを受け取ってすぐに使い始めることができるよう、デバイスの設定、アプリのインストール、その他のコンテンツの⼊⼿などを事前に済ませておきましょう。Jamf Proを使ってデバイスを開けた瞬間から使えるようにするゼロタッチ導入についてご覧ください
効率的な授業をするための工夫
実際にiPadを使って優れた学習体験を児童生徒に届けるためには、先生たちにとって便利で使いやすいツールが欠かせません。Jamf Proを使えば、アプリや資料を管理対象のデバイスに配布することできます。アプリの配布方法、また資料の配布方法について紹介した動画をご用意しておりますので是非ご覧ください。実際の授業のシーンでは、iPadにはAppleの提供するネイティブアプリである、クラスルームやスクールワークが広く使われていますが、Jamfではそれらを強化するアプリケーション、Jamf Teacherを提供しています。Jamf Teacherを使えば、例えば、児童生徒のデバイスのアプリや、テスト時間中に使える機能を制限するなど、状況に合わせて必要な機能を活用することができます。
持ち帰り学習を実現するために必要な準備
自宅で学習するため、または調べ学習をするために、児童生徒がデバイスを持ち帰る場合があります。こうした、いつでもどこでも学べる環境を築くためには、セキュリティ、プライバシーはもちろん長期間にわたる使用など、トラブルから生徒を守る準備が大切です。例えばJamfでは、フィルタリングとデータ通信量の可視化が行えるソリューションとして、Jamf Data Policyをご提供しています。Jamf Proをご利用であれば、ゼロタッチで導入することが可能です。また、家での利用となると、保護者様から管理したいという要望がくることもあるかと思います。その際は、学校と家とでiPadの設定や制限を切り替えられるJamf Parentというアプリをご用意しています。
安心、安全なOSアップデートの実現
Appleは継続的に、OSのアップデートを配布しデバイスの状態を最新に整えられるようにしています。個人のiPadであれば、デバイスをアップデートするタイミングを自由に決めて問題ありませんが、学校が貸与しているデバイスとなると異なります。アップデートされていないデバイスではアプリがうまく動作しないなど授業の妨げになることもあるでしょう。Jamf Proを導入いただけば、動的なグループ分け機能(スマートグループ)により、OSのバージョンごとにアップデートの可視化などを通じて、抜け漏れのないアップデートを実現できます。Jamfは2002年から10年連続でAppleのOSアップデート配布と同日にサポートを提供しており、アップデートで児童生徒の学習体験を妨げません
年次更新の進め方
春になると、新しい学校生活に期待と緊張した児童生徒たちが入学してきます。もしかすると、彼らにとってiPadが初めて触れるデジタルデバイスになるかもしれません。その体験をより良いものにするため、卒業生から回収したiPadを設定し直し、最適な状態にしておきましょう。また、各アプリやファイルに保存されているデータをきちんと再設定しておくことは卒業生のプライバシーを守ることにもつながります。ただし、回収したデバイスから一つ一つ手動でデータを削除(以下、ワイプ)するのは大変です。しかし、Apple School ManagerとJamfをはじめとしたMDMで管理されたiPadであれば一括でリモートでワイプすることも可能です。また、学年が上がるタイミングでクラスが変わる場合などには、海城中学高等学校様では、Jamf Proを通じて一括で情報を流し込んでいらっしゃいます

デバイスの紛失や盗難
導入の準備が完了し、実際に授業で活用を始めると児童生徒からiPadを無くしてしまった。どこに置いたか忘れてしまった。故障してしまった。と問い合わせを受けることがあるかと思います。児童生徒の不安な気持ちをすぐに和らげるために、Jamf Proを通じて、紛失モードを有効化する方法、また、管理対象のデバイスを修理に出すときの事前準備についてご紹介します。ただ、紛失時の対応というと各校様々で、Jamfを導入いただいている森村学園様にお話をお伺いした際は、GPSで場所を特定したのち、端末から音を出すように設定し、iPadを紛失した児童生徒と一緒にデバイスを探すようにしているというユニークな取り組みをされていました