Sansan株式会社-Jamf ProとJamf Connectで実現するシンプルでストレスフリーなIT環境

クラウド名刺管理サービス『Sansan』を提供するSansan株式会社では、社内のMacユーザーのデバイス管理にJamf Pro、IDaasとの連携にJamf Connectを採用しています。

事業成長にともなう従業員や部門の急激な増加という課題の一方、社内のIT環境をシンプルで使いやすいものにするコーポレートシステム部の高効率で先進的な取り組みが注目を集めています。

Jamf Proを使ったMac管理
Jamf Connectを用いたIDaas連携
多様な働き方を実現するゼロタッチキッティング

Sansanで働く従業員にシンプルなユーザー体験を提供するために

コーポレートシステム部の課題とミッション

2007年に創業したSansanは、『出会いからイノベーションを生み出す』をミッションに、業界シェアNo.1の法人向けクラウド名刺管理サービス『Sansan』と個人向け名刺アプリ『Eight』、さらには新たなクラウド請求書受領サービス『Bill One』やイベントテック事業への参入など、圧倒的なポジショニングとユニークさで高成長を続けている会社です。そんなSansanの高成長を支え、社内における各種ITサービスや、デバイスの管理、トラブルへの対応やヘルプデスクを業務としているのが、今回お話を伺ったコーポレートシステム部です。

「コーポレートシステム部が掲げているミッションは、『EX(employee experience/従業員体験)をシンプルにする』というものです。具体的には、従業員が実際にシステムを使って業務をこなす中で、手順を見たり調べなければ解決できないような事案をなるべく減らし、ユーザー自身が負荷を感じることなく解決して行ける、シンプルな環境を作ることを目指しています」

Sansan株式会社 技術本部

コーポレートシステム部 寺園 大輔 氏

Sansanのコーポレートシステム部は、社内で利用している各種ITサービスや機器のメンテナンスを行う約20名ほどの部署で、トラブルへの対応やヘルプデスクの役割も担っています。今取材は2021年7月にオンラインで実施。寺園氏は同社が提供する名刺アプリ「Eight」のオンライン名刺のQRコード付きバーチャル背景を使用し、新しい時代の名刺のあり方を体現されていました。

社内のIT環境を理想の形へと近づけるJamf ProとJamf Connect

Jamf ProでMacデバイスの柔軟な管理が実現

Sansan社内では従業員がそれぞれ業務で必要なアプリケーションや機能を考慮し、最大限のパフォーマンスを発揮するために、Windows またはMacを自由に選択できるようになっています。Macの比率は4 割程度と、一般的な企業に比べてMacの比率が高いのが特徴。最近ではクラウド環境への移行が進み、アプリケーションの制約が減ったことからよりMacを選ぶ傾向が高まっているそうです。

事業の成長にともない、管理するMacの数も増えたことから、2018年よりJamf Proを導入。それ以前にも管理ツールは使っていましたが、順次Jamf Proでの設定に作り替え、完全に移行したのは2019年頃のことでした。

「Jamf ProがMacのMDMとしてデファクトスタンダードな存在であることは以前から認識していました。導入時には比較選定もしましたが、他製品とはできることの内容に雲泥の差がありました。一般的なMDM製品が、Appleの標準で用意している構成プロファイルの仕組み上でしか管理できないのに対し、Jamf Proでは独自の『ポリシー』と呼ばれる設定が用意されている点が、他製品との大きな差です。私たちもこれを利用することで、はじめてMacの管理が柔軟にできると感じました」

以前はMacの管理に難しい部分も多かったと言う寺園氏ですが、Jamf Proを導入してからは、Windowsより管理しやすい機器になったと感じているそうです。Windowsのデバイスでは、どうしても規格がメーカーによってまちまちな部分がありますが、Apple製品はデバイスの規格が統一されていることも管理のしやすさにつながっているのだそうです。

ゼロタッチキッティングを実現するJamf Connect

SansanではJamf Proに続き、2021年からJamf Connectを導入。この理由を寺園氏はこのように語ります。

「もともとSansanで行っていたMacのキッティングは、Macの ADE (Automated Device Enrollment、旧DEP)と Jamf Pro との組み合わせである程度の自動化が実現できていました。それでもJamf Connectを導入した一番の理由は、セットアップの工数を可能な限り少なくするためです。それも、管理者側でセットアップするのではなく、ユーザに渡した状態から自動的にセットアップが実行され完了するような『ゼロタッチキッティング』を実現したかったからです」

Sansanで貸与しているコンピュータは、基本的にノート型で持ち歩きができるもの。また京都や徳島などの遠隔地にもラボがあることもあり、ビデオ会議の活用や、リモートワークができる環境は以前から整っていました。しかし、2020年からのコロナ禍で、端末のセットアップを社内で受け渡すことが難しくなり、デバイスをユーザに送るだけでセットアップが完了する、ゼロタッチキッティングの必要性が加速したのだそうです。

よりシンプルなアカウント管理

「Jamf Connectを導入した理由は、他にもあります。それまでアカウントの管理に利用していたのが、Active Directory(以下AD)アカウントによる『モバイルアカウント』という仕組みでした。しかしモバイルアカウントを使うことで、Macの管理が不安定になってしまう部分があり、運用していく中でのトラブルや、そのトラブルへの対応が結構発生していたんです。この課題を解決するためには、モバイルアカウントを廃止し、これに替わる管理方法が必要でした」

Sansanでは2020年に社内の基盤となるIDaaSサービスとしてOkta を採用。それまでADを中心に行っていたアカウントの管理にIDaaSを据えることでリモート環境にも強くなり、多様化する働き方に対応することができるようになったと言います。Oktaを採用するにあたっては、Macのローカルアカウントと直接連携できるJamf Connectに対応していることも選考基準のポイントであったそうです。

「Jamf Connectの導入は、簡単ではありませんでした。実際にはいくつものスクリプトを組み合わせる必要もあり、エンジニアがいないと導入を進めることができなかったと感じました。しかし結果としてモバイルアカウントを廃止しゼロタッチキッティングが実現できたことで、もともと持っていた工数削減の目標を達成し、効果を体験することができました」

Sansanの成長を支え続けるためこれからもよりシンプルで、よりストレスのないIT環境へ

Jamf製品の導入効果

「Jamf製品を一つも導入していなかった頃と比べると、今は1/10くらいまで工数削減できているんじゃないかと思います。削減できた分がどこに当てられているかというと、増加している従業員の数ですね。従業員数が増えればどうしてもその分問い合わせやトラブルも増え、コーポレートシステム部の負担が増えてしまいます。どれだけ人員が増えても、最小限の作業工数で対応できるようにするのが我々の目標であり、その解決策のひとつとしてJamf製品を選択しているということです」

と語る寺園氏。Jamf Proの機能で特に効果が高いと感じられるのは、なによりも柔軟に使いこなせるスクリプトとポリシー。そしてユーザー自身が解決できるような手段を提供するJamf Self Serviceアプリケーションや、条件によってグループの対象を変えることのできるSmart Computer Groupsの機能が有用だと考えているのだそう。

「Jamf Connectについては、必須かと言われるとそんなことはないんですが、我々の会社としてはEXをシンプルにするという目標があり、ユーザが利用するアカウントや管理するパスワードを減らすことがそのひとつの解決につながるわけです。管理するものを増えてしまうと、情報漏洩やセキュリティの脆弱性につながるなどの問題も出てきてしまうので、可能な限りシンプルにしていくことを考えると、Jamf Connectしかなかったと思います」

また、今後はJamf製品の導入にあたってこれまでに得たナレッジを、他社のシステム管理者とも共有し合えるような場を持ちたいと話してくれました。

働き方の多様化と快適性・効率性の追求

名刺管理クラウドサービスを通じて世界の働き方に革新を起こすことを目指しているSansan。社内のITにおいても多様な働き方へのサポートや、よりシンプルなEXによってストレスなく業務をこなすための環境作りに尽力されています。

また高成長を支えるためには、デバイスの管理を自動化し、工数削減の努力も必須です。Jamf ProとJamf Connectを活用し、先進的なアカウント管理を実践するSansanのシステムには注目すべき点が多くありました。

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