S.U.P.E.R.M.A.N.は、Software Update Policy Enforcement with Recursive Messaging And Notifications(再起的メッセージと通知を用いたソフトウェアアップデートの適用)の頭文字をとったもので、macOSのアップデートやアップグレードをユーザに促し実施させるための自動ワークフローを管理者に提供するオープンソースのスクリプトです。
OSバージョンとターゲットの差異、アップデート実施および延期のオプションの少なさ、ユーザに対するメッセージの不十分さ、不親切なユーザインターフェースなど、さまざまな問題を克服することを目的として生まれたSUPERは、わずか1年の間に数百もの組織で採用され、数千台のmacOSコンピュータへのパッチ適用に貢献しました。
JNUCの今回のセッションでは、まずSUPERの基本的な機能が紹介されました。
- IntelおよびAppleシリコンベースの両方のMacに対応した、アップデートとアップグレードの完全自動化
- カスタマイズ可能なダイアログと通知
- 延期および期限に関するさまざまなオプション
- 幅広い検証およびログ作成
2023年6月にリリースされたバージョン3の主な変更点は以下の通りです。
- より素早いmacOSアップグレードや緊急セキュリティ対応(RSR)アップデートを含む、最新のワークフローのフルサポート
- 問題検出および緩和措置の堅牢化
- ダイアログのカスタマイズ機能の強化
- セルフサービス型ワークフローのサポート
- カスタマイズ可能なユーザ認証ダイアログ
SUPERのデフォルトのワークフローには、macOSアップデートのチェック、ダウンロード、準備が含まれており、ユーザに再起動を促したり、必要に応じて再起動を強制したりすることも可能です。インストール後に再起動すると、利用可能なすべてのmacOS以外のアップデートがインストールされ、Jamf Proのインベントリとチェックインポリシーが検証されます。
また、アップデートやアップグレードのスケジュールを管理するために、延期や期限のオプションもいくつか用意されています。ユーザ向けに表示されるダイアログボックスは、テキスト、マークアップ、HTML、画像、またはビデオなどで自由自在にカスタマイズすることができます。
Jamf Pro経由でSUPERを導入
SUPERはJamf Pro経由で簡単に導入することができます。スクリプトはそのままJamf Proポリシーに追加でき、最大8つのポリシーパラメータを設定することができます。認証情報を使わないオプションも、構成プロファイル経由で利用できます。SUPERは単独で、またはJamf Proを通して定期的に再実行できます。
Jamf Pro経由でSUPERを使用する際のベストプラクティスをいくつかご紹介します。
- Jamf Proのインベントリ管理機能でソフトウェアのアップデートの有無を確認するよう設定されている場合、ポリシーでSUPERのインベントリチェックを行うことはお勧めしません。
- ポリシーを再実行してSUPERだけをアップデートすることも可能です。
- SUPERをローカルインストールし、すぐにアップデートを行わない場合は、ポリシーのスクリプトパラメータでアップデートをスキップするように設定することが可能です。
- ポリシーのスクリプトパラメータでSUPERのリセットを行うと、古い設定をクリアできます。
- 機能拡張属性のスクリプトについては、GitHubのsuper wikiをご覧ください。
近日公開のバージョン4
スタイルと分かりやすさが改善されたSUPERの最新バージョンでは、より信頼性が高く常に常にバックグラウンドで稼働するLaunchDaemonが追加されます。ベータ版はすでに入手可能で、製品版は今年後半にリリースされる見込みです。
SUPERの詳細や使用開始についてはこちらをご覧ください。
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