目次
ウェルカムキーノート
はじめに、Jamfの最高経営責任者(CEO)であるJohn Strosahlから、興奮に沸く会場の観衆、そしてライブストリームを通じてご参加いただいた皆様へ挨拶がありました。「Jamf Nationの皆さん、おはようございます。そしてナッシュビルにようこそ!
Appleの管理およびセキュリティのスキルアップを目指して、テック業界最大級のコミュニティが一堂に会する、私が一年で最も好きな時期がやってきました。」
Appleのデバイス管理とセキュリティにおけるJamfの広範な歴史についてざっくりと説明した後、Strosahl CEOは、重要機能の要望、フィードバックの提供、JamfとAppleの機能拡大におけるJamf Nationの多大なる貢献に謝辞を伝えました。
「ビジネスへのApple導入は右肩上がりで増加しており、Jamfがこの成長の一翼を担っていることに大きな誇りを感じます。」さらにStrosahl CEOは「Appleがビジネスにおける最も強力なツールであるという認識が広がる中で、私たちはAppleが今後10年間で市場を逆転させ、エンドユーザの間で支配的なツールになると信じています。」と述べ、
この主張を裏付ける以下の重要な統計データを共有。さらにJamfがAppleの成長とともに、いかに業績を伸ばしてきたかを説明しました。
- 2024年第2四半期のAppleデバイスの成長率は前年同期比+20.8%
- PC市場全体の成長率はわずか3%
- Jamfは現在、100カ国76,600社の顧客を抱え、3,360万台を超えるAppleデバイスの管理とセキュアな運用を行う
ハイブリッドやリモートワークへの対応があたりまえとなり、ユーザ環境の保護が求められる今日、Apple管理者が担う責任はますます複雑化しています。
今回のJNUCは「Go Further」をテーマに、JamfとパートナーがJamfでいかにしてもっと先へ進めるかについて話し合います。
JNUC 2024基調講演全体を視聴する
Jamfとともにもっと先を目指す
ステージにSam Johnson最高顧客責任者(CCO)が登場し、歓声を上げる観衆に挨拶を述べました。
「今回はとても特別なJNUCです。皆さんのような素晴らしい人々が一堂に会する貴重な機会であることはもちろん、さらに今回のJamf Nation User Conferenceは15年目の節目となります!」
JNUC15年目となる今年を最高の年にしましょう。
今回のJNUCでは、「エンドユーザがAppleデバイスをよりシームレスに使えるようにする、新たな機能とイノベーションをご紹介し、皆さんのコンプライアンスとセキュリティを強化をサポートします。」とJohnson CCOは続けました。
「Apple製品による成功」とは?
「Apple製品による成功」の定義はこの15年間で進化してきました。「私たちがこの変化するニーズに対応し、カスタマーの成功を支え続けていく中で、Jamf Nationの助けは無くてはならないものでした。そしてこの先、進むべき方向を定める上でも欠かせない存在です。」とJohnson CCOは語りました。
AppleのJeremy Butcher氏 登壇
Johnson CCOはステージにJeremy Butcher氏を迎えました。Butcher氏はAppleの核となる信念と注力分野について、そしてWWDCで発表されたプラットフォームのキーエンハンスメントについて説明。
加えてVision Pro、Mac、Apple IntelligenceなどAppleプラットフォームのパワーについて、熱狂する聴衆たちに解説しました。

宣言型デバイス管理:Apple技術の核
続いて製品戦略担当バイスプレジデントMolly Moseleyが登壇し、JamfがAppleの専門知識を活かして新たに追加した、宣言型デバイス管理(DDM)による現代のワークフォース向け機能について説明しました。
宣言型デバイス管理はポリシー実施を自動化し、よりセキュアで管理しやすい未来の土台を築きます。Jamfはすでに以下に対してソフトウェアアップデート管理の新しいワークフローを適用しています:
- Jamf Pro
- Jamf School
- Apple Watch
- 責任あるインベントリ
Blueprint
Jamfは今後、新たにBlueprintsを導入します。Blueprintsはデバイス構成を再定義する最新のイノベーションです。
Moseleyバイスプレジデントは「Blueprintsという名前を聞いたことがある方は多いはずです。しかし今日、私たちは宣言型デバイス管理を活用した全く新しいBlueprintsをご紹介します。」と述べ、
Jamf Blueprintsのデモンストレーションを披露するため、コンサルティングエンジニアリング責任者Mischa van der Bentをステージに招きました。
Apple Vision Pro:SAP
続いてSAPのJerome Conin氏が、企業に新たなビジネスチャンスをもたらす、同社のApple Vision Proデバイス自動登録を説明するためステージに登場しました。
Conin氏のプレゼン内容:
- Apple Vision Proデバイスのセキュリティとコンプライアンスを確保する上でJamfが果たす役割
- Vision Pro管理のベストプラクティス
- SAPのApple Vision Pro活用方法
- Conin氏が考えるApple Vision Proの未来

Self Service+の紹介
Moseleyバイスプレジデントは、お客様にご愛用いただいているSelf Serviceアプリの進化版であるSelf Service+を紹介。この考え抜かれたデザインへと生まれ変わったSelf Service+は、管理とセキュリティをひとつのシームレスな体験に集約したものであり、直感的な単一のインターフェースを通じて、管理とセキュリティの連携を図ります。
Self Service+は以下をユーザに提供します:
- 厳選された企業ブランド付きアプリやコンテンツの概要
- すべての通知を表示する信頼できる単一のポータル
- Jamf Protectからの重要なセキュリティアラート
セキュアなデバイス構成:コンプライアンス
ステージにはプロダクトマネージャーのMatt Taylorが登壇。Jamfが取り組むセキュリティと管理の連携について話しました。
「皆さんは専門知識とツールを持ったセキュリティのスペシャリストであり、その皆さんをサポートするのが私たちJamfの役目です」と述べ、AppleとJamfがサポートするmacOSセキュリティコンプライアンスプロジェクト(mSCP)について説明しました。このプロジェクトはMacの安全な構築を簡素化するものであり、現在はiOSとiPadOSで利用でき、モバイルプラットフォームにも対応しています。
今回のJamfイベントで、Jamf ProtectのコンプライアンスベースラインダッシュボードとJamf Compliance Editorを統合した、新しいコンプライアンスモニタリングアプローチがお披露目されました。この新たなアプローチは、Mac環境全体のCISベンチマークのコンプライアンス遵守に伴う構築、管理、監査、レポートを簡素化するものです。Jamf Nationのフィードバックを反映して、Compliance BenchmarkがJamf Proに導入されました。
Compliance Benchmarkが実際に動作する様子を披露するため、セキュリティコンサルティングエンジニアのThijis Xhaflaireがプレゼンに加わりました。
Jamf Pro Compliance Benchmark デモンストレーション
Compliance Benchmarkは、Mac(今後iOSおよびiPadOSにも展開)のCISコンプライアンスを簡素化します。
デモンストレーションではCompliance Benchmarksの設定がいかに簡単かが示されました。
Jamf Proをご利用のお客様には、今後数ヶ月中にベータアクセスがリリースされます。
Jamf Connect 最小特権アクセス デモンストレーション
多くのコンプライアンス基準における重要な要件のもう一つは、最小特権アクセスです。Macにおいてこれは、誰が、どのような条件で、どのような権限を得てログインできるかを強力に管理することを意味します。「今年初めにJamf Connectをアップデートし、ユーザが一時的にシステム権限を昇格できるようにしました。」とTaylorが言及したように、IT部門を介すことなくユーザ自身が問題を克服し、自己解決できるよう、Jamfはこのアップデートを実施しました。
NIST 800、DISA STIG、Essential 8のような厳しいコンプライアンス基準を満たすために、Jamf Protectのエンドポイントテレメトリをより広範な可視性と豊富なログで強化。
Jamf Connectと任意のSIEMと組み合わせ、ユーザアクセスをリアルタイムに可視化し、ログを残せるようになりました。
Jamf Protectの新機能
さらにTaylorは、Jamf Protectのエンドポイントテレメトリにはコンプライアンスを満たす以上のメリットがあると指摘しました。
Jamf ProtectのエンドポイントテレメトリがITチームとセキュリティチームにもたらす利点:
- 環境内で実行されているすべてのソフトウェアを詳細に把握できるようになり、検出されていない脅威を特定し、シャドーITを抑止
- パーシステンス、認証、リモートアクセス、構成変更、システムイベントなどの詳細なロギングにより、インシデントに対する対応がスピードアップ
- 詳細なアプリのパフォーマンスメトリクスとクラッシュレポートにより、ユーザエクスペリエンスに関わる問題に積極的に対処できるようになり、よりスムーズなデジタル体験が実現
脆弱性に関するレポート機能
Jamf Protectの脆弱性レポート機能が改良され、パッチ適用を優先するハイリスクエリアが強調表示されるようになりました。またApp Installerカタログには、約200種類の外部アプリが含まれるようになり、Jamf管理対象パッケージで脆弱性パッチを迅速に適用できるようになりました。
Jamf Threat Labs
Jamfのセキュリティへの取り組みを支えるJamf Threat Labsは、経験豊富な脅威研究者、サイバーセキュリティ専門家、データサイエンティストからなるチームで、Macとモバイルのセキュリティリスクの特定と修復をサポートします。
マルウェア
この1年間で、InfoStealerマルウェアがMac上で急増。AtomicStealerがそれに次ぐ脅威となっています。そこでJamfはあらゆる種類のマルウェアに対する防御を早急に固めるため、機械学習機能を強化しました。
フィッシング
サイバー攻撃の90%以上はフィッシングがきっかけです。そこでJamfでは、新たな機械学習モデルによる高度な検知とモバイルデバイスで検出の強化に取り組んでいます。これによりユーザのプライバシーを確保しつつ、フィッシング検出のスピードと精度を向上します。
ユーザの生産性維持とセキュアな運用を組織が両立できるよう手助けすることがJamfの務めです。
ユトレヒト大学医療センターのインタビュー動画の中で、HenkとThijsはいかなる組織であれ、IT管理者としてセキュリティは極めて重要な要素であると強調。中小企業、教育、大企業に関わらず、Jamfはそれぞれが必要なセキュリティツールを提供します。
Jamf AIアシスタント
JamfのBeth Tschida最高技術責任者(CTO)は、Jamfのすべての管理者ポータルで利用できる強力な自然言語インターフェース、AI Assistantを紹介しました。
「AI Assistantは、検索支援型生成機能による膨大なナレッジベースと、Jamf製品APIへの直接統合機能を融合し、最も関連性の高い情報を収集、分析、表示します。」
と説明し、Jamf NationにAIアシスタントのデモを披露しました。
AI Assistantベータプログラム
「私たちはAI Assistantが、Appleのデバイス管理とセキュリティにおいてゲームチェンジャーになると信じています。そしてなんとこのAI Assistantベータ版の申し込みが本日よりスタートします!」
Jamfアカウントからアクセス可能となる、この初期リリースは、Jamf製品やサービスに関する一般的な質問に回答するナレッジスキル機能を搭載しています。
今回ご参加いただいた皆様は、展示会場のAI Assistantブースにてベータ版をより詳しくご覧いただけます。
Charles Edge:追悼
ここでJohnson CCOは、Jamf Nationの一員として皆に愛されたCharles Edge氏について触れ、哀悼の意を示しました。
「Charlesは優秀な技術者で、Apple製品の管理とセキュリティに関するいくつもの書籍を執筆しました。彼は限界を押し広げ、この業界、そしてAppleやJamfがこの先どこへ向かうのか私たちに教えてくれました。
彼はこのコミュニティを愛し、有名になろうとも謙虚でフラットな姿勢を持ちつづけました。いつも、誰にでもオープンで、その広い人脈が彼の謙虚さを物語っていました。彼の功績を挙げれば限りがありません。しかし何よりもCharlesは私たちの偉大な友人であり、同僚であり、コミュニティを支える柱でした。ここで少し時間を取って、一緒にCharlesとの思い出を振り返りましょう」と彼を偲びました。
Jamf Nationリワードプログラム
最後にJohnson CCOは、新しいJamf Nationリワープログラムについて紹介しました。
「Jamf Nation全体に広がる結びつきは私たちが誇るべき成果です。そして私たちはコミュニティに貢献してくれている皆さん一人ひとりに報いたいと考えています。」
このプログラムは、アクティビティやインタラクションなどJamf Nationへの貢献に対してポイントを付与し、貯まったポイントはグッズやJamfトレーニングコースなどの体験と交換することができます。今週木曜日のJNUC終了までに登録を済ませた方には、50ポイントが付与されます!Johnson CCOはJNUC 2024の参加者に付与されるポイントについて説明した後、この基調講演の締めとして再びJohn Strosahl CEOをステージに招きました。

JNUC 2025開催地
Strosahl CEOは、このJNUCが全ての参加者にとって学びとコミュニティとの絆を深める素晴らしい1週間になりますようにと祈念し、終わりの挨拶としました。最後にStrosahl CEOは、JNUC 2025年の開催地がコロラド州デンバーであることを発表しました。
登録は今週木曜日、10月3日からスタートします!
コマーシャル(商業)キーノート
まず最初にJamf製品戦略担当責任者Katie Englishが登壇し、コマーシャルキーノートの幕を開けました。
Jamf Pro:管理基盤の強化
「Appleが提供する最新技術を活用できるように、Jamfは常に最新化の必要性に着目しています。そして今年はデバイスの管理とセキュリティを成功に導く革新的な機能と性能を提供することに注力してきました。」
JNUC 2024 Commercial State of the Union全体を視聴する
最低OSバージョンの導入
今年9月、JamfはJamf Proの登録時に最低OSバージョンを導入しました。
この機能は、登録時に:
- デバイスがセキュリティコンプライアンスの閾値を満たしている場合にのみ、組織の機密データへのアクセスを許可
- デバイスのセキュリティベースラインを即座に提供
- 重要なローカル管理者アカウントなど、組織独自の要件を織り込むことが可能
ローカル管理者パスワード管理
JamfはJamf Pro 10.45から、ローカル管理者パスワードソリューションのサポートを追加しました。同バージョンではAPIから操作を行う必要があり、事前登録にて作成した管理用アカウントのみが対象でした。
バージョン10.49からは、ユーザ登録設定で作成されたJamf管理アカウントにもLAPSを提供できるように機能が拡張され、Jamf Pro 11.3では、ローカル管理者アカウントのパスワードと監査履歴を表示する機能が追加されました。
ローカル管理者パスワードソリューション(LAPS)
2024年5月にリリースされたJamf Pro 11.5からは、Apple管理者は、パスワードのローテーション間隔などグローバルなLAPS設定をウェブインターフェイス内で表示および変更することができるようになりました。
MicrosoftのPartner Compliance Management API(パートナーコンプライアンス管理API)
重要な管理やレポーティングインフラストラクチャーとアイデンティティを統合する、このAPIはクラウド環境ですべてのアプリを利用できるようにします。また、MicrosoftのPlatform Single Sign-Onをプレビューしたい場合は、Jamf Connectと組み合わせてローカルアカウントをプロビジョニングすることで、ユーザがフィッシングに強い認証情報を使用して簡単にログインできるようになります。
Apple WatchとApple Vision Proの管理
Jamfは今年、visionOS 2.0の自動デバイス登録を含む、Apple WatchとApple Vision Proのサポートを追加しました。
「ここでJamfが誇る有能なエンジニアの一人、Robをステージに迎え、デモを手伝ってもらいたいと思います。」と、EnglishはシニアコンサルティングエンジニアのRob Potvinをステージに招きました。
デモンストレーション内容:
- Safariでの拡張機能の管理
- Okta Browser Pluginの使用方法
- サービス構成用コンポーネントの追加
管理対象デバイス認証
「管理対象デバイスの認証は、登録と同時に、管理者や組織に対して、デバイスのアイデンティティが正当なものであることを強く保証するものです。」とEnglishは説明しました。
管理対象デバイス認証:
- 各デバイスについて暗号的に検証されたシグナルを活用
- JamfのNetwork Relay拡張機能でデバイスネットワークを簡素化
- JamfのNetwork Relayサービスを利用しない場合、Network Relay構成プロファイルに対応
- VPNを必要としない内部リソースへの安全なトンネリングを提供
- 従来のSCEPに代わる最新の証明書ペイロード、Automated Certificate Management Environment (ACME)をサポート
Declarations Explorer
Englishは、Appleが提供する最新鋭の製品をもっと知りたい、そして試したい方向けに、ワークフローをテストするために設計された新たな「相棒」ユーティリティーであるDeclarations Explorerを紹介しました。Declarations Explorerは、Blueprintsと同じバックエンドサービスを使用して、パスコードポリシー、ディスクやネットワークアクセス、サービス構成、バックグラウンドタスク管理など、デバイスを管理&保護するための重要な宣言型ワークフローを試すことができます。
Declarations Explorerは、Jamf Cloud顧客向けに今年後半、プロトタイプとして提供される予定です。
JamfのセキュリティソリューションをIT技術スタックに採用する
続いて、製品管理担当責任者のMilind Patelが、インプリメンテーション担当シニアコンサルティングエンジニアのDaniel MacLaughlinを迎え、以下のデモンストレーションを行いました:
- App Installers
- テレメトリ
- 脆弱性管理
- 高度な脅威対策

モバイルまたは「デスクレス」従業員
「世界の労働者の80%、約27億人はデスクに座って仕事をしていません。
ヘルスケア、運輸、小売、教育、製造、フィールドサービスなどの業界で働く人は移動が多く、部屋から部屋、車から、屋内の広いオープンスペース、あるいは屋外などさまざまなロケーションで業務を行なっています。具体的な職種としては現場労働者、運営スタッフ、看護師、パイロット、航空整備士、レジ係などが挙げられます。」とEnglishは述べました。
こうした「デスクレスワーカー」の多くは、特定の時間に特定のタスクを遂行するためにテクノロジーを利用しており、テクノロジーは彼らの仕事をより容易に、そして迅速にすることができます。しかし実際は「デスクレスワーカー」の60%以上が、使用している技術に不満があると報告しています。
モバイルワーカーの成功を支えるJamf
Jamfは、箱から出してすぐに一緒に使えるように設計された最新の作業ツールを提供しています。特徴:
- Appleのネイティブフレームワークを拡張し、Appleファースト、Appleベストの体験を提供
- エンドユーザのタスクを中断することなく、OTA管理とセキュリティタスクを実行
- ITワークフローや冗長なプロセスを簡素化し、管理を効率化
- 最新OSのリリース時に互換性と信頼性を約束
- 共有デバイス間の迅速で安全な移行を実現
1GlobalとSuitSupply:グローバルモバイルデバイスと高いセキュリティ
1Globalは、プロビジョニングの簡素化、ネットワークパフォーマンスの最適化、コスト効率の高い管理を実現するデバイスおよび通信ソリューションを提供し、途切れることのないグローバル接続でビジネスを支援します。
SuitSupplyは、オーダーメイドのテーラー&スタイリング企業であり、7カ国で1,000台のデバイスをテーラーに提供し、カスタマイズスーツの販売を可能にしています。
Englishは、1GlobalのJamie Cole氏とSuitSupplyのTwan Scholten氏をステージに迎え、インタビューを行いました。
インタビュー内容:
- Jamf ProとeSIMの統合が、組織におけるモバイルデバイス管理をどのように変えるか?
- 1GlobalのeSIMとJamf Proを搭載したモバイルデバイスの導入が、SuitSupplyテーラーと顧客の体験をどのように変えたか?
- Jamf Proと1GlobalのeSIMの組み合わせがセキュリティをいかに強化したか?
- ITコストの削減や効率性の改善など、このパートナーシップがSuitSupplyにもたらしたメリットについて
Jamf Trustを使ったデジタル従業員バッジ
Patelは続いて、Jamf TrustのEmployee Badgeについて取り上げました。Jamf TrustのEmployee Badgeは、オフィススペースへのTrusted Accessを提供し、カードキーを不要にします。
「カードキーの代わりとなる、実用的で安全なデジタルバッジをモバイルデバイスに保存できます。これはシームレスなオフィス体験を保証するだけでなく、従業員の個人デバイスと仕事の利便性の溝を埋めるものです。モバイルとの連携とBYODによって、従業員は仕事とプライベートを簡単かつ安全に行き来できるようになり、セキュリティと利便性の両方が強化されます。」
Employee Badgeの仕組み
- アカウント駆動型ユーザ登録がモバイルデバイス上の個人データと企業データを分離します。
- Jamf TrustアプリがJamf ConnectとJamf Protectを介してアクセスとセキュリティを有効にします。
- Jamf BYODは、安全であることが確認されたデバイスを使用する信頼できるユーザのみに企業アプリやデータへのアクセスを許可します。
「ユーザが権限を失った場合、あるいはデバイスでセキュリティリスクが検出された場合、アプリやデータへのアクセスを自動的にブロックすることが可能です。業務アプリの脅威を防ぐために、Jamf BYODは、特定されたリスクに対応してデバイスを検疫または修復する強力なワークフローを提供します。」
AppleとAndroid
「JamfはAppleファースト、Appleベストの企業です。それは変わりません。しかし、全ての人がiPhoneユーザではないことも認識しています。では、BYODプログラムを他のプラットフォームにも適用するにはどうすれば良いのでしょうか?非iPhoneユーザのために、JamfはAndroidのセキュリティ機能をサポートし、すべてのエンドユーザに生産的な体験を提供し、すべての管理者に安全なベースラインを保証します。」とPatelは述べました。

Jamf Threat Labs
モバイルデバイスの脅威は既に現実のものとなっています。
2023年、Jamf Threat Labsは、ソーシャルエンジニアリング2.0を含む新たなセキュリティ脅威を発見しました。「Jamf Threat Labsによる、一般に公開されている研究結果や新たな脆弱性の発見は、私たちのカスタマーを助けるだけでなく、私たちのコミュニティ全体をより安全に保つことにも役立っています。」とPatelは強調しました。
Jamf Threat Labsによるその他の発見:
- Pegasus:Jamfは、不正アクセスされた2台のiPhoneを分析し、固有の侵害指標(IOC)とアクティブなスパイウェアキャンペーンの証拠を発見。これは攻撃者が、この絶えず進化するスパイウェアを使用して、新旧両方のデバイスをターゲットにしていることを示しています。
- 偽の機内モード:攻撃者はデバイスへのネットワークアクセスを維持しながら、ユーザには機内モードが有効になっていると信じ込ませ、プライバシーとセキュリティを侵害します。
- 偽ロックダウンモード:攻撃者はAppleのロックダウンモードを改ざんし、通常ロックダウンモードによって実装されるはずの保護が一切無い、無防備な状況でありながら、ユーザには当モードが有効である時に受け取るすべての視覚的な合図が送られます。
- 偽の iOS アップデート:iOS のアップデートを模倣する巧妙な手口で、ユーザを騙して安全であると思わせながら、デバイスに侵入します。
Jamfの仕事に終わりはない
Katie Englishは最後に「今日は皆様にJamfの様々な技術についてお話ししてきましたが、Appleを活用する組織の成功を支援するというJamfの使命に終わりはありません。私たちは常に皆さまのパートナーとして、Appleとともに、成功への道のりをサポートします。」と述べ、基調講演を締めくくりました。
エデュケーション(教育)キーノート
JamfのSuraj Mohandas製品戦略担当バイスプレジデントは、エデュケーションキーノートの冒頭で、JamfとAppleを導入することにより、学校がどのように教育を改革できるかについて言及しました。
Jamfの始発点は教育です。そして現在、Jamfは世界中の40,000以上の教育機関で4,200万人以上の学生をサポートしています。
JNUC 2024 Education State of the Union全体を視聴する
Mohandasバイスプレジデントは、以下のシナリオを想像してみてくださいと観客に呼びかけました:
- シンプルであることが重要な低学年の授業
- 専門的なアプリを必要とする中学・高校の授業
- 高度なニーズに対応する特別なツールを備えた大学のクリエイティブなデザインラボ
「それぞれのシナリオにおいて、まずデバイスが何を達成すべきかを明確化し、そのビジョンから導入戦略を考えます。」それは単に、管理されたデバイスを生徒や教師、スタッフに配布するということではなく、それらのデバイスが果たすべき目的や、デバイスがもたらす成果を深く理解することです。このシンプルかつ強力なコンセプトが、様々なステークホルダーを「ユーザにとって正しいことをする」という共通の目標のもと、結束させています。
目的にかなった導入
学習を変革するJamfのビジョンとは、目的にかなった導入により、ITワークフローを効率化しながら、クラスルームを再構築することです。
AppleとJamfによる目的にかなった導入とは、すべてのユーザがプライバシーとセキュリティを提供するパーソナライズされたデバイスにアクセスできることを意味します。メインフォーカスは、学生の能力を引き出すことです。
教育部門シニアプロダクトマーケティングマネージャーのMat Pullenは、「目的にかなった導入」というコンセプトの背景にある哲学について、
「テクノロジーがすべての人の教育体験を改善する環境を形成するために、私たちは最善を尽くさなければなりません。単にデバイスを管理するだけでは不十分であり、教育者がテクノロジーをあらゆる授業でシームレスに活用し、学習者の個別ニーズに対応できるようにする必要があります。単にテクノロジーを使うだけでなく、 テクノロジーを活かして学ぶことが、すべての違いを生むのです。」と説明しました。
教育現場への導入を成功させるには、目的が重要です。
「目的にかなった導入とは、画一的なものではありません。」
目的にかなった導入が根差す基礎:
- デバイスを使う人全員が、学習や指導に必要なカスタマイズされたツールを持っている。
- 共有デバイスであれ、1対1の導入であれ、ユーザのセキュリティとプライバシーが保護されている。
- ユーザがテクノロジーに価値を見出している。教育者はテクノロジーを使わなくても仕事をすることができる。だからこそ、Apple管理者がいかなるものを導入するにしても、斬新な方法で生徒を惹きつけることが重要。
- どのようなテクノロジーを採用する場合であれ、学校が採用するテクノロジーは、初めての管理者、生徒の成果を高めようとするカリキュラム責任者、家庭におけるバランスの取れたテクノロジー利用を望む保護者など、すべての関係者が考慮されている必要がある。
Jamfの教育エコシステム
「皆さんがAppleを選んだ理由は、Appleデバイスは革新的な方法で活用することができること、そしてそのクリエイティビティ、アクセビリティ、モビリティが学習者の成果にプラスの影響を与えることをご存知だからだと思います。」とPullenは述べました。
そのためJamfは、教育における様々な目標をサポートする、総合的なシステムを提供しています。そのシステムとは:
- Apple School ManagerとJamfを始めとするデバイスを提供し、スタッフや学生など想定されるエンドユーザのニーズを満たします。
- Apple Classroomをベースに、クラスルームの設定、授業計画、教師の自信をサポートします。
- 各生徒に平等で、同時にカスタマイズされたアクセスを保証します。
- Jamfツールと教育専用アプリケーションとの緊密な連携によりユーザをしっかりとエンゲージします。
- デバイスそのものではなく、デバイスの目的にフォーカスします。
Jamfのシステムでは、教育者がデバイスを最大限に活用するためにITの専門家である必要はありません。またデバイス管理だけにとどまらず、攻撃に対するセキュリティも組み込まれています。

教育機関向け製品アップデート
Mohandasバイスプレジデントは、教育機関向け製品のアップデートを説明するため、壇上にコンサルティングエンジニアリング責任者のMischa van der Bentを招きました。
Jamf Safe Internet
Jamfのセキュリティ&プライバシーファーストのアプローチは、生徒が不適切なコンテンツにアクセスするのを防ぎます。そして同時に生徒のプライバシーを保護し、オンラインでも学習に集中できるようサポートします。Jamf Nationからの質問を受けて、以下のアップデートと機能強化について説明しました:
- 時間ベースのポリシー:学校での使用と家庭での使用に異なるコントロールを設けることで、デバイスの使用全体を通して、セキュリティをシームレスに制御します。
- 管理ソフトウェアアップデート:管理ソフトウェアアップデート向けのBlueprintを作成し、スマートグループまたはスタティックグループでスコープを設定します。
- ダークモード:ダークモードがJamf Schoolでも利用できるようになり、全てのユーザにとって文字が読みやすくなりました。
- オンデバイス機能:オンデバイスのコンテンツフィルタリングにより、学習が中断されることなくよりスムーズになりました。
- オンデバイスの脅威対策:脅威を最小限に抑え、生徒のプライバシーを高め、ネットワークを保護する、より安全で効率的な方法を提供します。
Pullenは、重要なことにフォーカスし続けることの重要性を強調しました。
ITではなく、教育と学習にフォーカスする。
「教員の技術的なノウハウに関係なく、すべての先生がこれらのツールを使って、生徒たちをサポートし、すべての生徒が成果を上げられるようにしたい。」と同氏は語りました。
プロセスをシンプルにすることで、学習に集中できるようになり、教育の向上というテクノロジーの究極の目標の実現に寄与するはずです。
Jamf Teacherインターフェイスの改善
「そこで私たちは、教育者がデバイスを授業で使いやすいように簡単に設定できるよう、Jamf Teacherのインターフェイスを改良しました。」
授業テンプレートを使用することで、生徒デバイスへの授業のローンチ、アプリ削除、ウェブサイトの有効化を簡単に行えるようになり、一方で邪魔になる機能を制限することも可能になります。
Apple Education Partner Program
Apple Education Partner ProgramのアプリがJamf Teacherに直接表示されるようになりました。
「これらのアプリは的確なソリューションを提供し、教育者がテクノロジーを最大限に活用できるようにする専門的な学習の機会も含まれています。」
Jamf Educator
教育者にとっても、学びは極めて重要です。そこで、私たちはJamf Educatorポータルを強化し、教員トレーニングの新しい機会を提供しています。
「グローバルな教員コミュニティとつながり、世界中の教室で実際にJamfがどのように使われているか参考にすることができます。これらのアップデートは、Jamfが誇る幅広い教育ソリューションパートナーとの連携の賜物であり、ニーズに合わせた独自の導入を支援します。」
さらに、Jamf SchoolはiPadとMacの両方の管理をサポートし、大規模な導入にも対応しています。
小中高等学校におけるJamf
米国バージニア州プリンス・ウィリアム学区のConor Bloodworth-McKowan氏は、成果を高める具体的なテクノロジー、教職員がITをどのように授業に取り入れているか、学区がどのように公平なアクセスを確保しているかなど、テクノロジーの統合がどのように学区の生徒の学習と発達を支えているかについて説明しました。

大学でのJamf
テキサスA&M大学のStephen Johnson氏がプレゼンテーションに加わり、ITサービスがすべての学生や職員のニーズを満たす上で、Jamfがどのように役立っているか、そして成果をどのように測定しているか、またIT導入戦略においてサイバーセキュリティがどのような役割を果たしているかについて語りました。
MATTERイノベーションハブ
Suraj Mohandasバイスプレジデントが再び壇上に登場し、世界各地の僻地に変革をもたらす学習体験を提供するJamfのMATTER Innovation Hubsについてアップデートを共有しました。
2017年にMATTERと提携して以降、イノベーションハブは現在6カ国17カ所に拡大しています。
2022年、Jamfは再びMatterとパートナーシップを締結し、ジンバブエにMatter Career Readiness Instituteを設立しました。このプログラムは、イノベーションハブの卒業生にとって次のステップとなるものです。今年で3年目を迎えるこのプログラムには18人の生徒が在籍し、現在2人の卒業生がJamfでリモートワークのソフトウェアエンジニアとして活躍しています。
「これは目的にかなった導入の成功例であり、Jamfが教育におけるAppleの可能性を解き放っている好例を示しています。私たちはこれらのプログラムが次の世代に影響を与えていることを誇りに思います。」とMohandasバイスプレジデントは語りました。
MATTER Career Readiness Institute
ステージにはTsitsi Murohoke氏が登場し、ジンバブエのMATTERイノベーションハブとMATTER Career Readiness Instituteについて紹介しました。
Murohoke氏は、学生がMATTERイノベーションハブに参加する前から包括的で協力的な環境で学べる、幼児教育から社会人までの長期的なキャリアパスを構築しました。
「私たちのハブは、学生同士が協力して学び合える座席配置を採用し、生徒の少なくとも半数は女子生徒です。さらにすべての生徒がアクセシビリティを確保できるようにデザインされており、Appleのアクセシビリティ機能によって、生徒全員がプログラムに完全に参加できるようにしています。」
生徒たちは義務教育の期間、イノベーションハブで学び、Swiftやその他の重要なスキルを習得します。
中等教育終了後、優秀な卒業生が選抜され、同センターの基礎コースやワークショップに参加しより高度な技術トレーニングを身につけます。その際、リモート作業にも対応できるよう、JamfやApple Swiftの資格を取得します。
同センターが使用しているツール:
- Jamf School
- Jamf Teacherアプリ
- Appleクラスルーム
- Jamf Safe Internet
- App Catと呼ばれるカスタムアプリで、ファシリテーターは教科別、学年別、ジンバブエの国家基準別に編成されたアプリカタログにアクセスすることができます。
「このプログラムにより、必須スキルの指導、Swiftの開発、生徒とファシリテーター双方にとっての適切なツールの使用といった要素がうまく連携し、大きな成功を収めています。私たちは学生が地元に貢献し、コミュニティにポジティブな影響を与える存在になるように育成し、頭脳の流出を防ぎます。」
Jamfは2026年までに30名のジンバブエ人スタッフを雇用する予定です。現在、Jamfは2人のフルタイムのアソシエイトソフトウェアエンジニアを雇用し、ソフトウェアエンジニアリングとカスタマーサポートで計4名のインターンを受け入れています。パートナー企業も私たちの卒業生を採用してくれているので、目標は達成できると確信しています。
このプログラムの長期的な影響は、今後何世代にもわたって続くはずです。意欲のある若者にチャンスを与えていただけることに感謝しています。」とMurohoke氏は述べました。

Jamfのミッションに参加しよう
Mohandasバイスプレジデントは基調講演の最後に、聴衆に次のように呼びかけました。
「チャンスに満ちた未来が待つ、すべての子どもたちの可能性を最大限に引き出すために、テクノロジーと教育が融合した世界をJamfとともに作り上げましょう。教育の分科会セッションは、K12からHiED、管理、セキュリティ管理、実際の授業まで、皆様のさまざまな関心を網羅し、知識を深めるのに大変役立つ、実践的な内容となっていますので、皆さんぜひご参加ください。」
2024年を史上最高の教育イノベーションイヤーにしましょう!
JNUCのアップデートやセッション概要などはJamfブログをご覧ください!