2024年教育向けJamfイベント:シンプリシティ、スケーラビリティ、セキュリティ
2024年Jamfイベントでは、生徒、教員、保護者のために学びを変革し、生徒をよりよく保護し、シームレス&セキュアなアクセスを維持する方法について議論が交わされました。
はじめに
4月9日のJamfイベント教育編はCCO(最高顧客責任者)であるSam Johnsonの挨拶で開幕しました。
「私たちの教育ビジョンは、シンプリシティ、スケーラビリティ、セキュリティの3つの基本原則に集約されます」
IT管理者はたくさんの職務を担っており、Jamfが教育デバイスの管理とセキュリティをできるだけシンプルにしようと努めているのはその負担を少しでも軽くするためです。
教育の世界が進化し続ける中で、私たちが教育向けに作るソリューションは、学校が所有するデバイス台数の規模を問わず、それぞれのニーズに対応するスケーラビリティを有していなければなりません。
テクノロジーを生徒や教師の手にただ渡すだけでは不十分であり、デバイスと生徒の学びが常に安全であるために、デバイスのセキュリティを確保する必要があります。」
シンプリシティ
教育リーダーシップ・シニアエグゼクティブEmily McRoberts-Froese博士は、テクノロジーをシンプルに保つことの重要性について論じました。
Jamf School:パワフル&使いやすい
博士が「私たちは従来のデバイス管理の枠を超え、学校独自のニーズに応えられるようにJamf Schoolを設計した」と説明するように、Jamf Schoolはパワフルで拡張性があり、ユニークな教育統合によりパーソナライズされた学習体験を教室で提供します。そして、そのパワフルで繊細な機能にもかかわらず、シンプルなインターフェイスが特徴です。
App Installers:サードパーティ製アプリケーションの使用を簡素化
JNUCで発表したように、Jamfは待望のApp InstallersアプリをJamf ProからJamf Schoolにも拡大しました。
App Installersは、Mac App Storeのシンプルさをサードパーティ製アプリにもたらし、管理者の作業時間を削減します。
アプリインストーラーの仕組み:
- IT管理者は導入を希望するMacアプリを選択。
- Jamfが自動的にアプリをインストール、あるいはオンデマンドの利用を可能にします。
- Jamfは、アップデートやパッチが利用可能になると自動的にそれらを導入。パッケージをビルドしたり、複雑なアップデートワークフローの管理はもう必要ありません。
Jamfの教育アプリは学校や家庭での学習体験を簡素化し、改善させます。
「テクノロジーの合理化の追求は管理だけにとどまりません。授業中の教員と生徒の体験を向上させると同時に、保護者が責任を担う家庭での体験も簡素化することが可能です。」
- Jamf Teacherアプリにより、教師は自信を持って授業をカスタマイズすることができます。 教員ができること:
- 生徒のアクセス管理
- 安全なアプリのリスト作成
- メッセージの送信
- Jamf Studentアプリで生徒は以下が可能になります:
- 学習教材へのアクセス
- あらかじめ定義されたアプリをインストール
- メッセージインストラクター
- Jamf Parent アプリで保護者は以下が可能になります:
- デバイス機能の制限
- ロケーションベースのデバイスルールの設定
- 特定の時間帯に特定アプリをブロックする
グローバルなシンプリシティとチャンス
MATTERイノベーションハブは世界各地の僻地に変革をもたらす学習体験を提供してきました。
2017年にMATTERと提携して以降、イノベーションハブは現在6カ国17カ所に拡大しています。2022年、Jamfは再びMatterとパートナーシップを締結し、ジンバブエにMatter Career Readiness Instituteを設立しました。このプログラムは、イノベーションハブの卒業生にとって次へのステップとなるものです。今年で3年目を迎えるこのプログラムには18人の生徒が在籍し、現在2人の卒業生がJamfでリモートワークのソフトウェアエンジニアとして活躍しています。
私たちはこれらのプログラムが次の世代に与えている影響について、とても誇りに思っています。
テキサス州ヒューストンにあるSecond Baptist Schoolのテクノロジー統合スペシャリストであるAntoinette Latham氏は、シンプルであるお陰でサポートに費やす時間を増やすことができていると語ります
Second Baptist School:シンプルがもたらすメリット
テキサス州ヒューストンのSecond Baptist Schoolのテクノロジー統合スペシャリストであるAntoinette Latham氏は、Jamf Schoolのシンプルさがより充実した授業サポートを可能にしたとMcRoberts-Froese博士に話しました。
Second Baptistスクールでは、年間約950人の生徒を教えています。Latham氏は、プレキンダーから12年生まで100人以上の教員をサポート。カリキュラムにテクノロジーを導入する手助けをしたり、学校所有のiPad900台の管理や導入を担当しています。
Apple Distinguished Schoolに認定されているSecond Baptistでは、幼稚園からひとり1台のデバイスモデルを導入し、7年生までは生徒全員がiPadを、8年生からは各自MacBook Airを所有しており、
たくさんの技術を調整したり、多くの生徒と教師をサポートしなければなりません。
Jamf Schoolを選択し、時間を節約&サービスを向上。
Latham氏はJamf Schoolを選んだ理由として、ユーザフレンドリーな点を挙げました。「Jamf Schoolが発表された時、私はすぐにトライアルを試してみました。そして使いはじめてすぐにこれはこの学校のニーズにぴったり合致するものであると直感しました。」
Jamf Schoolにより、Latham氏はデバイス、教員、生徒にプロファイルや学年に応じたアプリを簡単に提供できるようになりました。
「Jamf Schoolのおかげで自分の時間を取り戻しました。最適な方法ですべてのiPadを導入できるようになり、教室で先生方ををサポートする時間が持てるようになりました。」
フルタイムのデバイス管理から解放されたことで、定期的にクラスルームで教員を直接サポートできるようになりました。
Antoinette Latham氏のユニークな教育技術展望
元々教育者であったLatham氏は、自身も数年間教壇に立った経験を持ち、「そのため、テクノロジーの活かし方に対する考えも他とは違うと思います。私は日々カリキュラムをこなそうと奮闘する先生方の気持ちがよくわかるので、それをサポートできるようになりたいと思っています。」
教員にとってテクノロジーの利用が、授業において、時に便利な道具ではなく、むしろストレス要因に感じられることがあることを彼女は理解しており、イライラよりも集中した学びが授業を支配するように、教師が必要とする方法でデバイスを設定することがとても重要だと感じています。
「先生方に寄り添い、サポートできるようになることが私の目標であり、Jamf Teacherはそれを可能にしてくれます。」と話しました。
スケーラビリティ
4年前、新型コロナウイルスの流行拡大により、世界中の学校はデジタル改革を加速。今では、ほとんどの生徒が教室に戻ってきましたが、このような柔軟性はニューノーマルとなりました。
「現在では、既存の導入戦略の中でデバイスを更新している学校もあれば、テクノロジーの役割を見直し、まったく新しいプログラムを再ローンチする学校もあります。」
いずれにおいても、「今日立てた計画が、今後長期的な学習目標を達成するためにどのよう拡張できるだろう?」と自問する必要があるとMcRoberts-Froese博士は指摘しました。
Jamfではシンプリシティとスケーラビリティは両立すると考えています。そのため、Jamf Schoolはいかなる規模の導入にも対応できるよう改良を加えてきました。
オスロ市の公立学校のテクノロジー専門家であるHåvar Eidslott氏とOlav Eide氏は、規模とサービスの拡大を進めています。
オスロ市は市立学校でのiPad利用を改善するために規模を拡大
オスロ市のHåvar Eidslott氏とOlav Eide氏がJamfイベントに参加し、Jamf Schoolを利用して、市内の学校でiPadの導入と満足度をどのように向上させたかについて語りました。
両氏はともにオスロの公立学校の中央管理部門に務めており、120校に約55,000台のiPadを配備し、小学校から高校までの生徒をサポート。
「私たちの目標は、学校がiPadの管理に費やす時間をできるだけ少なくし、学習にできるだけ多くの時間を費やせるような技術的ソリューションを提供することです」とEide氏は語りました。
問題:ICT部門が抱える不満
オスロ市は、学校のICT担当者に定期的にアンケートを送り、彼らのテクノロジーに関する考えや意見の聞き取りを実施。昨年も一昨年も、iPadの導入に対する評価は低かったとEide氏は明かしました。
調査によると、ユーザにとって最も摩擦を引き起こしているのはおそらくiPadでした。「何か違うことをしなければならない。」とEide氏は感じたそうです。
ソリューション:Jamf School
「Jamf Schoolは、私たちのニーズを満たしてくれるソリューションだったので、かなり即決でこちらを選びました。」
iPadを管理するためにJamf Schoolを4校に試験導入したところ、非常に良い結果が得られました。
規模拡大:導入から実行へ
試験運用の後、EidslottとEideの両氏は、次の2ヶ月間にわたり、週に約20校のペースですべてのiPadデバイスのマイグレーションを計画、実行しました。
移行後、iPadは評価スコアが最も高くなりました。
ICTの満足度を高めるため、Eidslott氏は規模だけでなく範囲も拡大したいと考えていました。現在、ICT部門が選択できる学校タイプ別の事前作成プロファイルに加え、いくつかの必須プロファイルを一元的に配布しています。これにより、学校ごとのより細かなデバイス管理が可能になると同時に、各部門が独自のプロファイルを構築するのに必要な時間を節約することができます。
また、各学校が独自のアプリを追加したり、その学校や生徒にとって意味のある設定を作成したりする余地も生まれました。
「この新たなやり方は以前の方法よりずっと優れています。特に各校のICT担当者への恩恵が大きい。これまでiPadのトラブルシューティングに費やしていた時間を、デジタル化された学校生活を効率化するための別のことに使えるようになりました。」とEidslott氏。
さらに同氏は、この新たな取り組みは教員にとっても大きなプラスだと見ています。「Jamf Teacherは素晴らしい成功でした。私たちが出会った授業管理ツールの中で、間違いなく最も信頼できるものです。Jamf Teacherにより、教師はiPadを生徒の集中力を散らすのではなく、高める学習ツールにすることができます。」
スクリーンタイムのコントロール
オスロ市の保護者や一般市民は、生徒たちにiPadデバイスを与えることがスクリーンタイムの過剰につながるのではないかと懸念する声を上げました。学校では生徒が宿題や調べ物のためにiPadを持ち帰ることを許可しており、家庭でも使えることがこの懸念をさらに深刻にしました。
そこで EidslottとEideの両氏は、オスロ市の保護者たちがスクリーンタイムをコントロールできるように設定し、保護者がJamf Parentに登録すると、生徒のデバイスをしっかりとコントロールできるワークフローを構築しました。保護者はID認証を完了すると、自動的にJamf Parentの認証情報を受け取り、生徒が13歳になるまでその認証情報に紐付けられます。
「これにより、各校のICT担当者が対処しなければならないマニュアルや時間のかかるワークフローを導入することなく、すべての小学校にJamf Parentを提供できるようになりました。」
セキュリティ
Jamfは昨年秋、Jamf Schoolが、米国に拠点を置く多くの教育機関にとって重要なセキュリティ要件であるStateRAMPのReadyステータスを取得したことを発表しました。
「この要件は、米国以外の地域のお客様にはあまり関係がないかもしれませんが、Jamfがより高いコンプライアンス要件をサポートするよう専心していることは、すべてのお客様に恩恵をもたらすでしょう。」とMcRoberts-Froese博士は語りました。
もちろん、前進に伴って、新たな課題も出てきます。
学習効率を高めるテクノロジーを取り入れる学校が増え、学校が持つ有利なデータに目をつける悪質業者が増えれば、リスクは増大します。
「つまり、学習をシンプルにすることだけに気を取られていてはいけないと言うことです。デバイスやネットワークのセキュリティにも注力しなければなりません。」と博士は警鐘を鳴らしました。
Jamf Connectでより安全な 学習環境を。
Jamf ConnectはローカルmacOSアカウント権限管理にも役立ちます。いくつかの一般的なタスクは管理者権限を必要としますが、すべてのユーザに永続的な管理者権限を与えることは、学校を高いリスクにさらすことになります。
Jamf Connectは、ローカルアカウント権限を一時的に昇格させるシンプルなワークフローを提供するようになりました。
ワークフロー詳細:
- IT部門はすべてのアカウントに標準的な権限を導入
- Jamf Connectが必要なときだけ一時的に管理者権限を付与
- Jamf Connectが自動的に権限を標準に戻す
Jamf Protectは組織のデータを危険にさらすマルウェアや攻撃からMacを守ります。
Jamf Protectの新しいコンプライアンスダッシュボードの特徴:
- 膨大な情報を表示するシンプルなビジュアル
- わかりやすいコンプライアンスベースライン
- Macデバイスフリート全体の健全性モニタリング
Jamf Safe Internetは 生徒が学校でテクノロジーを利用する際の安全を確保します。
「Jamf Safe Internet は、教育現場で使われるモバイルデバイスのために設計されたセキュリティであり、包括的なWebコンテンツのフィルタリングとウェブ脅威の保護をフリート全体に提供します。」と博士は説明。
Jamf Safe Internetは、最新アップデートにより、コンテンツフィルタリングとWebプロテクションのシングルソリューションとしてご利用いただけるようになりました:
- ChromebookとWindowsデバイスの両方で利用可能
- Appleデバイス向けのオンデバイスコンテンツフィルタリングは、より効果的になり、プライバシーも保護
- プライバシー設定のトグルは、緊急時、具体的なデバイスとユーザ名を表示
「Jamf Safe Internetは、iPad、Chromebook、Windowsデバイスの全フリートで機能する、まさに最高クラスのコンテンツフィルタリングソリューションです。新しいレポート機能が追加されたことで、Jamf Safe Internetはさらにパワーアップ。今こそコンテンツフィルタリングソリューションをJamf Safe Internetに置き換える絶好のタイミングです。」と博士は語りました。
次回は10月にお会いしましょう!
Sam Johnson CCOは、Jamfイベントに参加したすべての人と視聴者に感謝の意を表し、次のような言葉と共にイベントを締めくくりました。
「本日は、Jamf Schoolがパワフルな学習体験を教室にもたらすシンプルなソリューションとなり、さまざまな学校のニーズに対応するスケーラブルな導入をサポートすること、 そしてデバイスをさらに安全にするためのエンハンスメントについても掘り下げました。
他にもお知らせしたいアップデートがあり、JNUCまで待ちきれません。」
今年のJNUCは10月1日から3日までテネシー州ナッシュビルで開催されます。「今なら早期特別価格でご予約いただけますので、是非お早めにご予約ください。
ナッシュビルでまたお会いしましょう!」
Jamfイベントをチェック。