JNUC 2025 基調講演:Jamfと飛躍の旅へ!
10月7日〜9日にかけてデンバーで開催された JNUC 2025 は、大盛況のうちに幕を閉じました。本ブログでは、今年の開幕を飾った基調講演の概要をご紹介します。

JNUC 2025 へようこそ
今年の基調講演は、まず Jamf CEO の John Strosahl がデンバー会場およびライブ配信で参加された皆さまに歓迎の意をお伝えするところから始まりました。Strosahl は熱気あふれる会場に向け、次のように語りかけます。「皆さま、ご参加いただきありがとうございます。JNUC 2025 へようこそ!この素晴らしい街にテクノロジー業界でも指折りのコミュニティの皆さんをお招きし、交流、コラボレーション、学びの場を提供できることを嬉しく思います。もちろん、お楽しみもご用意しています。」
「JNUC は Jamf にとって一年で最も重要なイベントです。毎年、とても多くのことを学ばせていただいています。皆さまが日々抱えている課題を持ち寄り、クリエイティブな解決策を披露してくださるからです。この講演をはじめ、今年の JNUC の内容は、こうした課題や解決策から組み立てられています」

JNUC 2025 基調講演で話すJamf CEO、John Strosahl
Apple製品の業務利用は拡大傾向
Strosahl はさらに、2025年第2四半期時点でAppleは前年比22%増の成長を達成したと続けます。Apple製品を導入する企業の増加に伴い、これらデバイスを一括で管理しセキュアに運用するソリューションの機会と責任も高まっています。
「本日時点で、Jamf は世界100カ国にわたり75,000を超えるお客様の、3,000万台以上のデバイスの管理とセキュリティをサポートしています」
「病院から学校、銀行、小売店、製造現場、航空会社に至るまで、Jamf は世界各地で極めて重要な業務環境をサポートしており、Fortune 500企業のおよそ65%を顧客に擁しています」
昨年の JNUC では、以下をはじめとして強力な新機能が多数発表されました。
- ブループリント
- コンプライアンスベンチマーク
- Self Service+
- AI アシスタント
- 脆弱性管理
今年も Jamf は、お客様からのご要望に耳を傾け、それに応えることに注力してきました。
Strohsal は次のように語ります。「皆さまは、効率よく自動で動くツールを必要とされています。ユーザの生産性を高めるだけでなく、進化し続ける脅威からデバイスを守り、アクセスを制御しなければならないという意見を伺いました」
「今年は、ロッキー山脈に抱かれた標高約1,600mのコロラド州デンバーで、“Elevate with Jamf” を合言葉に、皆さんと共に高みを目指していきます。」
「組織を真にサポートするためには、MDM(モバイルデバイス管理)の枠を超え、Appleデバイス全体を“包括的な管理とセキュリティ”の視点から捉える必要があります。」
JNUC 2025 基調講演の動画本編
Elevate with Jamf(Jamf と飛躍の旅へ) というメッセージの意味
Strohsal「飛躍とは、高みへと昇り、向上するという意味です。つまり、Jamf がサポートしている皆さまの取り組みそのものと言えます」
Strohsal の話のポイントは以下のとおりです。
- Apple環境の可能性を最大限に引き出す
- 柔軟で拡張性に優れたプラットフォームでさまざまな機能を駆使する
- API エコシステムやインテリジェントな AI ツールにより、既存の技術スタックとのシームレスな統合を実現する
Strosahl「今年のJNUCの目標はシンプルで、Appleをフル活用するうえで必要なすべてのものを皆さまにご紹介することです」
「JNUC は Jamf にとって常に最も重要なイベントです。皆さまからエネルギーやアイデア、イノベーションを提供していただけるだけでなく、当社にとって最も学びの多い場であるからです」
Strosahl はまた、JNUC で皆さまから共有された課題やクリエイティブな解決策、素晴らしいアイデアが Jamf のApple製品管理・セキュリティソリューションの道筋を築く支えになっていると強調しました。

JNUC 2025 で聴衆に挨拶する Apple社のJeremy Butcher氏
Apple
その後、Apple社のJeremy Butcher氏が盛大な拍手に迎えられて登壇。Apple製品の業務利用が拡大し、ビジネスへの普及率が急速に高まっていることを紹介しました。
ヘルスケアにおけるApple
Emory Hospital では、Mac・iPhone・Apple Watchの管理のためにプラットフォーム・シングルサインオン(SSO)を導入しました。
この事例の注目点は、Appleの「社員証」テクノロジーで Mac および iPhone のユーザ認証を行っているところにあります。これにより、iPhone または Apple Watch をデバイスにかざすだけでログイン/ログアウトできるようになりました。
このイノベーションには、Jamf Nation の皆さまから喝采が贈られました。
visionOS
Butcher氏は次に visionOS のエンタープライズ API を紹介し、Apple Vision Pro によるフライトシミュレーターや製品紹介ツアーまでもが可能になると説明しました。
iPhone および iPad
また宣言型デバイス管理 (DDM) も話題に上がり、Apple製品管理者向けに以下のメリットが紹介されました。
- シングルAppモードのデバイスでもアプリを簡単にアップデート
- アプリのバージョンを特定のものに固定
- 日時と対象OSを指定して全デバイスをアップデート
- 管理対象をサードパーティアプリにも拡張
その後、Butcher氏は Jamf Nation の皆さまのあたたかい拍手を受けながら降壇し、Jamf CIO の Linh Lam に講演を引き継ぎました。

JNUC 2025 基調講演で話すJamf CIO、Linh Lam
DDM が描く未来
次いで Jamf CIO の Linh Lam が壇上に上がり、宣言型デバイス管理(DDM)について、まずDDMとモバイルデバイス管理(MDM)の違いから紹介を始めました。
「DDMは新時代のデバイス管理とセキュアな運用です。モダンで、安全で、拡張性に優れるうえ、信頼性も向上しています」
従来のMDM:
- デバイスに「動作」を指示
- ping を定期的に送信してデバイスの状態を確認
- デバイスから送られるレポートで問題を確認し、対応を指示
DDM:
- デバイスに「状態」を指示:デバイスの望ましい状態を定義し、デバイスがその状態に合わせて自律的に修正を実施
- 自動的にポリシーを適用
- 従来のMDMより迅速に問題を解決
つまり、DDMはよりセキュアで管理しやすい次世代型環境を築くための土台と言えます。DDMを導入することで、システム運用のためのスクリプトや手作業を減らし、システムを組織の成長に合わせて自然に拡張できるようになります。
Lam「このDDMは、皆さまや Jamf で管理されるApple環境にどのようなメリットがあるのでしょうか。過去数年間にわたり、Jamf はDDMだけが持つビジネス成果促進の可能性に着目し、アジリティを高めデリバリーを迅速化するべく柔軟なアーキテクチャとサービスの構築に努めてきました」
そして、以下のような数年間にわたる Jamf のDDMに対する取り組みを紹介しました。
ブループリント
「ブループリント」は、Mac およびモバイルデバイスに対応した使いやすい動的管理機能です。ブループリントを使用すると、DDMによるデバイス設定、コマンド、アプリのインストール、制限の管理を効率的に行えます。
ブループリントはすでに多くのお客様にご利用いただいており、さらなる機能強化を求める声が多数寄せられています。Lam はこうしたご意見について、次のように感謝の言葉を述べました。「Jamf は皆さまのご意見を受け、ご要望に応えるべく鋭意開発に取り組んでいます」
「ブループリントについて、Jamf はこれまでさまざまな改善に努めてきました。今後のさらなる進歩により、皆さまの環境でのこの機能の活用が一層進むことを願っています」
この1年間でブループリントには追加された要素は以下のとおりです。
- 宣言12種
- 構成プロファイル28種
- Appleのベータ版OSの主要機能に対するサポート(公開後数週間以内)
DDMのメリット
Lam「ソフトウェアを常に最新の状態に保つのは、大変難しいことです。業務を中断させるようなコマンドは当然送れませんよね。だからこそ、セキュリティとユーザ体験のバランスに日々ご苦労されていることと思います。」
そして、従来のようなアップデートをスケジュールし送信する方法は、迅速性が不十分だったと語ります。「アップデートの度に作り直し、再構成、スクリプトの再作成が必要です。たしかに目的は果たせますが、拡張性がありません」
また Lam は、アップデートの手間をなくすために行われた過去の試みとしてアプリやスクリプトベースのワークフローがあるものの、これらは反復的で使いづらいものだったと話します。
「Appleはこの課題に対応するため、ソフトウェアアップデートに強制適用日を設定できるようにする宣言機能を導入しました。これにより、デバイスが自律的にアップデートを強制できるようになり、Appleの内蔵通知機能を活用して、アップデート完了までの状況をユーザに案内することが可能になります。」
発表:「セット・アンド・フォーゲット」型のソフトウェアアップデートワークフロー
Lam は笑顔で次のように続けます。「では、ブループリントが実現する『セット・アンド・フォーゲット』型のソフトウェアアップデートワークフローをご紹介します。これは管理の手間をシステムに一任する新機能です。一度アップデートの挙動を定義すれば、後はデバイスが自律的に状態を評価し、アップデートを行います。確認やスクリプトの作成、プロセスの作り直しを定期的に行う必要はありません」

JNUC 2025 基調講演で話すJamf エンジニアリング部門シニアバイスプレジデント、Akash Kamath
Jamf の AI に対する取り組み
次に、Jamf エンジニアリング部門でシニアバイスプレジデントを務める Akash Kamath が登壇しました。
Kamath は次のように語ります。「IT部門や情報セキュリティ部門にとっての現実をご紹介しましょう。時間は何より大切で、どれだけあっても不十分です」
そして、こうした部門は多数のアップデートやチケット、コンプライアンス検査、セキュリティアラートに悩まされ、困難が次々に生まれていると説明します。「しかし、こうした膨大な情報を切り抜け、問題を素早く解決し、より価値のある作業に注力しなければなりません。つまり、飛躍が必要なのです」
ChatGPT が台頭し始めた2年前、Jamf の経営陣は、ツールをもっと直感的にし、学習の負担を軽減する絶好の機会だと捉えました。「私たちはApple製品の管理とセキュリティに AI を役立てるならどのような形がよいか、皆さまに尋ねました。そして、必要とされる機能や、AI に質問したい事項、解決したい問題を詳しく伺うことができました」
Jamf Nation から「AI 機能の有効化をコントロールできることが最も重要だ」という声が寄せられたのを受けて、Jamf はすぐに動き出しました。そして誕生したのが、Jamf Pro をはじめとする製品群で活用できる、自然言語によるインテリジェントな支援機能 — AI アシスタントです。今年前半には、「説明スキル」と「検索スキル」という2つの強力な機能を追加しています。
その後 Kamath は、お客様による AI アシスタントの活用事例から得られた成果を紹介しました。その一部を以下に示します。
- AI アシスタントは管理者に繰り返し利用されており、利用頻度は上昇傾向
- AI との対話は平均で4往復以上なされており、AI アシスタントが複雑な問題にも対応できると判明
- 製品内フィードバックの結果は99%超が肯定的なもの
発表:AI アシスタントが Jamf Protect に対応
Kamath「セキュリティ部門は次々に押し寄せるアラートに追われています。もはや“検知”だけが課題ではありません。求められるのは、迅速で的確な初動対応です。本当に重要なアラートを把握し、速やかに対応できれば、状況を一変させられるでしょう」
AI アシスタントは年内に Jamf Protect に対応し、簡単な言語で以下の作業を行う機能が搭載される予定です。
- テレメトリを分析
- イベントを関連付け
- 発生した問題について説明
- その問題が重要である理由を説明
- 対応手順を正確に説明
その後 Kamathは、セキュリティのデモで AI アシスタントの動作を紹介しました。
「もちろん、AI は単なる製品機能にとどまりません。AI によりJamf のあらゆる業務がスピードアップし、これまで以上の価値をより迅速に提供できるようになっています」
そして、Jamf での AI の活用例が紹介されました。
- エンジニア:コードのイテレーションを迅速化、テストを自動化、レビューとバグ修正を夜通し実行可能な自律型AIエージェントで実験
- サポート部門:問題解決にかかる時間を短縮
- IT部門:AIOps によりインフラの問題を予測し、お客様に影響が及ぶ前に予防
Kamath「AI による効率改善の一つひとつが、そのまま製品の改良やアップデートの高速化、サポート対応の迅速化につながっています」
Kamath は展示会場の AI ブースで AI アシスタントを実際に体験できると案内し、次の言葉で締めくくりました。
「今後の Jamf はさらに高速で、インテリジェントで、セキュアなものになります。これこそ、エンタープライズ AI の正しい使い方です」
その後、Jamf のエンジニアリング部門シニアバイスプレジデントの Mike Campin が代わって登壇し、Jamf API の紹介が始まりました。

JNUC 2025 基調講演で話す Jamf エンジニアリング部門シニアバイスプレジデント、Mike Campin
Jamf API
Campin はまず、次のように語り始めました。「今日の企業は専門ツールを複雑に組み合わせて使用しており、それらすべてを連携させなければなりません。効率性、柔軟性、カスタマイズ性が求められる中、API はもはや単なる専門家向けの機能ではなく、新たな統合、自動化、イノベーションを実現し成長を促進する存在となっています」
「適切な API があれば、刻々と変化するビジネスニーズに技術スタックを適応させ、拡張し、発展させられます」
以下のように、Jamf はすでに豊富な API エコシステムを展開しています。
- Google、AWS、Microsoft の専門製品500種超に加え、マイナーな業界固有ツールにも対応
- ユーザ数は26,000(Jamf のお客様の3分の1が Jamf API を積極的に利用)
- API 呼び出しの総処理数は340億
Campin「Jamf API は多くのお客様から必要とされており、その需要は高まる一方です。これらの API は主に、Apple製品全体の自動化、拡張、イノベーションに使用されています」
発表:プラットフォーム API
Campin「この API エコシステムは皆さまにすでにご活用いただいていますが、この度 Jamf はさらなる強化を行います。一貫性のある予測可能な方法で Jamf プラットフォーム全体を構築できる、プラットフォーム API の登場です」
この発表に会場が沸き立つ中、簡単なカスタムワークフローや大規模なエンタープライズソリューションなど、プラットフォーム API の機能が紹介されました。
Jamf のお客様視点で見た、プラットフォーム API の大まかなメリット
- 開発者:一貫性があり直感的に使えます。認証や呼び出し構造について学び直したり、バージョンごとのドキュメントをくまなく調べたりする必要がありません。
- IT・セキュリティ部門:時間のかかる手作業をなくし、戦略ロードマップから大がかりなユースケースを排除できます。
- テクノロジーパートナー:より高度な連携に向けた土台を構築できます。コネクタ開発の手間を減らし、簡単なデプロイと構成で Jamf の全機能をフル活用できます。
その後、Campin と実装担当シニアコンサルティングエンジニアの Daniel MacLaughlin により、プラットフォーム API のライブデモが行われました。
まとめると、Jamfプラットフォーム API の長期戦略は他API、ブループリント、コンプライアンスベンチマーク、スマートグループ、およびデバイスインベントリにより進められます。
次に、Campin は Jamf(およびお客様)の未来を示すロードマップを紹介し、次のように述べました。「今後は Jamf の API との統合や、Jamf プラットフォーム全体への対応を進める予定です」
この API がリリースされれば、以下のカテゴリに役立つでしょう。
- デバイスライフサイクル
- セキュリティとコンプライアンス
- ゼロトラスト
- ユーザエクスペリエンス
もちろん、既存の製品 API の提供が終わるわけではありません。これらは今まで通り利用可能です。
Campin「Web コンソールを日常的に使われる方も、AI の利用を進めている方も、API をメインとしている方も、Jamf プラットフォームはあらゆる用途に対応します」
この言葉を裏付けるように、2つ目のデモが行われました。
プラットフォーム API のデモ
発表:IaC(Infrastructure as Code)を実現する Terraform プロバイダが Jamf プラットフォームに登場
Campin「さらに本日は、Jamf プラットフォームの4番目の使用方法となる、Jamf プラットフォーム用 Terraform プロバイダもご紹介します。これは IaC(Infrastructure as Code)によるApple製品の管理を実現する、Jamf 初の公式ソリューションです」
このプロバイダの登場により、Jamf プラットフォームを UI、AI、API に加え、IaC でも利用できるようになります。これは Jamf API により実現されたもので、API が可能にした成果を以下に示します。
- ユーザエクスペリエンスの一新
- Jamf 製 AI の開発
- IaC Terraform プロバイダ
Campin「こうした API の多くはお客様にも提供されており、統合や開発、拡張、イノベーションにご利用いただけます。お客様固有の問題に取り組む場合も、新規統合を開発する場合も、IT・セキュリティ分野での壮大な計画を展開する場合も、Jamf プラットフォームならすべてに対応できます」
そして、展示会場の API ブースの紹介と、API および IaC の解説セッションの告知が行われました。
これらのイノベーションの発表に会場から称賛の声が上がる中、Jamf 最高顧客責任者(CCO)のSam Johnson が講演を引き継ぎました。
Johnson はまず、次のように挨拶しました。「Jamf Nationの皆さん、このイベントの始まりにおいて、私たちは『ともに飛躍しましょう』と述べました。これは、Appleデバイス管理とセキュリティを新たな高みへ引き上げようということです。そして、私たちは今、一つの山を越えました。ロッキー山脈の頂で、皆さんの喜びの声を聞いているような気分です」
この挨拶の後、講演の振り返りが行われました。
- ブループリントと DDM による次世代の管理
- 管理者向けのよりきめ細やかな機能
- 業務効率を高める AI アシスタント
- Jamf API エコシステムの拡張(Jamf ソリューションを既存ツールや業務の中心に組み込める)
Johnson「しかし、皆さんの体験談ほど素晴らしいものはありません。Jamf ソリューションの成果が実際に生まれるのは、Jamf Nation の皆さまが問題の解決やイノベーション、組織の飛躍に取り組む現場であるからです」
次いで、Johnson は Tapestry社のエンドユーザコンピューティングアーキテクトである Rob Barlow 氏をステージに迎え、対談が行われました。初めに、Coach や Kate Spade New York を傘下に持つ世界的なアクセサリー&ライフスタイルブランド企業「Tapestry」について、そして、Jamf ソリューションを活用して営業地域や顧客世代の拡大に成功した事例が紹介されました。
JNUC 2025 でTapestry社エンドユーザコンピューティングアーキテクトの Rob Barlow 氏と対談する Sam Johnson(Jamf CCO)
対談の後、Johnson は次のように語りました。「しかし、Jamf を形作るのはテクノロジーだけではありません。この会場のようなコミュニティも Jamf です。この部屋の皆さん、そして世界中の数十万人の方々が Jamf Nation です」
「テクノロジーの影響を受けるのは IT 部門に限りません。テクノロジーには、あらゆる人々の道のりを変える力があります。このビジョンが最も鮮明に現れた例として、MATTER Innovation Hub があります」

Jamf MATTER Innovation Hub で学ぶジンバブエの子どもたち
世界各地で仕事に必要な教育を行う MATTER Innovation Hub
続いて Johnson から、MATTER Innovation Hub の重要性が紹介されました。これは、Jamf が世界各地に設置している特別な教室で、コンピュータを見たことのない子どもたちにテクノロジーを届けることを目的としています。
「2018年に輸送コンテナ内に開設したハイテク教育の学習環境が、今やはるかに大きな規模へと成長しました」と Johnson は語り、本年のジンバブエにおける事例を紹介しました。
ジンバブエにおける Jamf の実績は以下のとおりです。
- ジンバブエ国内の Learning Hub を8箇所に拡大
- 2,000人以上の子どもにテクノロジーを活用したアクティブラーニングを提供
- 同国初となる10代の若者向けの職業訓練所をヴィクトリアフォールズに開設し、ハイテク職に着くうえで必要なスキルが学べるソフトウェアエンジニアリング・テクノロジー中心のカリキュラムを提供
- Innovation Hub の枠を超えたKinder-to-Careerプログラムを展開
- 世界でも特に貧困の深刻な地域出身の若手人材25名以上に雇用の機会を提供
その後 Johnsonから、Jamf Theatre ブースのセッションおよび Education State of the Union で Kinder-to-Career プログラムの詳細が学べることが案内されました。[該当する概要へのリンク]

また、Mesa コミュニティ・カレッジと Jamf は共同で、十分な教育を受けられていない学生向けにテクノロジー業界で働くための訓練と就職の機会を提供しています。
Mesa コミュニティ・カレッジ、学生向けに仕事に必要な教育を実施
Johnson「ここアメリカにある Mesa コミュニティ・カレッジでは、Apple系のスキルを活かして職に就く学生が増えています」アリゾナ州フェニックスのMesa コミュニティ・カレッジと Jamf は共同で、十分な教育を受けられていない学生が IT 認定資格を得て専門家になれるよう支援する取り組みを行っています。
- 多数の学生が Apple および Jamf の認定を取得
- 多数の学生がまずカレッジ、次に地元企業で実習を経験
- 多数の学生が4年制の学士なしで給与の高い仕事に就職
Johnson「このモデルにはテクノロジー業界に多様性を醸成できるという実績があり、すでに多くの方の人生に変化をもたらしています」
さらに、Jamf Nationとしてこの取り組みを支援する方法も紹介されました。
- インターンシップを提供
- カレッジの卒業生を雇用
- 自身の専門知識を共有
そして、Spotlight Theater セッションでこの活動の詳細が学べることが案内されました。
Jamf Nation のユーザグループ
次いでJohnsonは「Jamf Nation は特別なグループです」と語り、15万名以上のメンバーが日々交流していると紹介しました。
また、参加者に向け、直接つながり合うことの重要性をあらためて強調しました。「Jamf はこのイベントの間だけでなく、1年間を通じて、皆さんがつながり合えるよう全力でサポートしています」
その後、今年に入ってから現在までに Jamf Nation では13カ国で54のユーザグループが活動していることが述べられ、一例として東京のJMUG (Jamf Macadmin User Group) が紹介されました。Johnson「今年、私はこの素晴らしいグループと交流する機会に恵まれました。活発な活動の様子を見ることができ、嬉しく思いました」
そして、今年の Jamf Hall of Fame の受賞者として中西 匠 氏が紹介されました。

IT システム管理者 / JMUG 主催者:中西 匠 氏
Jamf Nation のつながりの力
次に Johnson は、JNUC が終わってもつながりを維持できるよう、地元のユーザグループやJamf Nation Live イベントへの参加を呼びかけました。また、各種セッションに参加し、展示会場を見て回り、フィードバックを投稿するよう促しました。「このイベントでお寄せいただく皆さまの声が、Jamf の未来を決める助けになっています」
最後に、John Strosahl が Johnson に代わって登壇し、今年の基調講演の締めくくりに入りました。
発表:JNUC 2026は9月23日~25日にミズーリ州カンザスシティで開催予定
Strosahl はまず、次のように述べました。「本日この場で聞いた情報は、いずれも素晴らしいものでした。皆さんもそう感じていただけたなら幸いです。とは言え、このイベントは飛躍の始まりに過ぎず、道のりはまだまだ続きます。来年もまたこうして皆さんと集まり、それまでの成果を披露し合うのが待ちきれません」
Strosahl「ここであらためて、Jamf のパワーの源はプラットフォーム自体ではなく、皆さんの中にあると強調させてください。Jamf はツールを作り続け、皆さんは高みへ登り続けます。お互いが力を合わせることで、Apple製品は生産性、セキュリティ、ユーザエクスペリエンスを重視する企業に選ばれ続ける存在となるでしょう」
その後、プレミアスポンサーである1Global 社、Galide 社、Chrome Enterprise 社をはじめ、JNUC のスポンサー様に対する感謝の言葉が贈られました。
「本日はご参加いただきありがとうございました。Jamf に信頼をお寄せいただき感謝いたします。また、Apple製品を活用する組織の成功を支援するために日々ご尽力いただき、感謝しています。JNUC を存分にお楽しみください。そして、皆さんの可能性を飛躍させましょう!」
JNUC のアップデートやセッション概要などは Jamf ブログをご覧ください!