新年度が始まる:授業用テクノロジーの準備は万全?

新年度前の休みをデバイスの登録、更新、コンプライアンス確保に費やしたとしても、ようやくスタートラインに立っただけで、ゴールにはなりません。この記事では、デバイスが学習用に最適化されているか確認するための手順について解説します。

October 29 2026 投稿者

Hannah Hamilton

新年度前の休暇はどうでしたでしょうか。少なくとも、出勤して新年度の生徒用にデバイスの準備を進めた期間以外は自由に楽しめているとよいのですが。

とはいえ、準備作業は重要です。デバイスをMDMに登録し、アップデートを配布し、セキュリティポリシーを適用し、証明書を更新し、あらゆるコンプライアンス基準に準拠させなければなりません。この準備があって初めて、授業で安全なデバイスを活用できます。

しかし、IT担当者にとってこれはスタートライン。教職員の授業要件や児童生徒の学習ニーズに合わせ、デバイスをカスタマイズするチャンスが残っています。Jamfではこうしたカスタマイズを「目的ある導入」と呼んでいます。ただ管理するのではなく、明確な戦略上の用途に合わせるのです。

IT担当者がスクリーンタイムをスクリーンバリューへ転換する方法

IT担当者、教職員、管理職員の中で、学習に最適なデバイス活用の実現に取り組んでいない人はいません。こうしたデバイスがあれば、児童生徒一人ひとりに合わせて優れた学習体験を提供するためのツールを数多く利用可能です。しかし同時に、デバイスには学習の邪魔になる要素も存在します。

当然のことながら、児童生徒のスクリーンタイムについては教職員や保護者から不安の声が寄せられており、その懸念の強さから一定年齢以下の児童生徒にデバイスの利用を禁止した学区もあるほどです。それでも、活用と禁止の二者択一は好ましくありません。デバイスには、生徒一人ひとりに合わせて学習を促進する力もあるからです。

昨今では、この2面性を受けてスクリーンタイムとスクリーンバリューを巡る議論が活発化しています。

算数や理科、国語などの主要教科でデジタルツールを利用している児童生徒は、デジタルテクノロジーを使用した問題解決力に優れていました。

— Can the targeted use of digital devices in education win over the naysayers?(OECD、2025年2月)

デジタルデバイスの活用で成果を上げている教育機関は少なくありません。こうした教育機関は、デバイス利用に制限を課して質の高い指導時間を実現しています。ここがポイントです。例えばOECDの調査によると、学習専用のデバイスを時間制限付きで利用した児童生徒には、算数の成績の向上が認められました。

では、デバイスの使用時間を学習の邪魔ではなく、価値あるものとするためにはどうすればよいのでしょうか。その鍵を握るのがIT担当者です。IT担当者はデバイスの構成や制限の設定を担当して、学習に役立つデバイス活用を促進できます。教職員はIT担当者から適切なツールの支給を受けて、児童生徒の集中をサポートし、授業専用のアプリを展開し、学習の邪魔になるコンテンツを制限して、生徒のデバイスを管理できます。これにより、計画的かつ目的ある指導に最適なデバイスを実現できます。

以下で、そのメリットを見ていきましょう。

新年度前に構成すべき5つのクラスルーム管理要素

最適な授業用デバイスを実現するには、登録、ポリシー、アプリ展開のすべてが欠かせません。これは教育機関に限った話ではありませんが、教育機関の場合はさらに授業用の構成も必要になります。

そのため、IT担当者の役割は構成だけでなく、授業の支援にまで及びます。デバイスを利用して優れた学習体験を実現できるかどうかは、IT担当者の構築するインフラ次第です。

集中阻害要因の管理

教職員は画面をロックしたり、共有した資料に児童生徒の意識を誘導したり、集中しやすい環境で試験を実施できます(IT担当者への問い合わせは一切不要)。

デバイスのパーソナライズ

デバイスには、従来のツールでは不可能な児童生徒向けのカスタマイズ機能が備わっています。学年、カリキュラム、好みに応じてデバイスをカスタマイズすることで、児童生徒は自分に合ったデバイスでより効果的に学習を行えます。

クラスルーム管理ツールとしてのスクリーンタイム

多くの保護者は、子供が宿題などの活動に集中できるよう、自宅でスクリーンタイムの制限を設けています。こうした制限は、授業にも大きく役立ちます。教職員は、指定期間にアクセス可能なアプリやWebサイトを設定したり、集中モードを有効化したり、デバイスで単一のアプリしか使用できないようにすることができます。これにより、カリキュラムに沿った形でデバイス活用を進め、スクリーンタイムをスクリーンバリューへと転換できます。

IT担当者と教職員の橋渡し

教育機関のデバイス環境は、IT担当者がデバイス管理、セキュリティ、アイデンティティをベースとして構築します。一方、授業におけるデバイスの活用法は、教職員がクラスルーム管理ツールを使用して決定します。そのため、両者の橋渡しになるものが必要です。Jamf Teacher、Jamf Student、Appleクラスルームなどのツールを組み合わせると、IT担当者から教職員に自信とリソースを提供できます。これにより、教職員は準備を万全に整えた状態で、主体的に児童生徒の授業を行うことができます。

アイデンティティとシームレスアクセス

児童生徒がパスワードを忘れてリソースにログインできないと、授業は止まります。つまり、学習に費やされるべき時間が問題の解決やIT担当者への問い合わせ、授業の調整に使われてしまうということです。これでは、誰も喜びません。IT担当者の作業は増え、教職員は問題のせいで授業の流れを変えなければならず、児童生徒は学習ツールを利用できません。この問題は、シングルサインオン(SSO)、管理対象Apple Account、フェデレーション認証で解消できます。

初等・中等教育機関向けのシームレスなアイデンティティ管理ワークフローをご覧ください >>

本記事のポイント

  • 授業用ツールの準備状態を調査:新年度が始まる前にデバイスの監査を行い、ポリシー、構成、ソフトウェアバージョンが適切であるかの確認を済ませている方は多いことでしょう。そこからさらに、クラスルーム管理ツールが展開および構成されているかも確認しましょう。
  • スクリーンタイムを授業用ツールとして構成:汎用のスクリーンタイムでデバイスの利用を制限できますが、ときには行き過ぎてデバイスの意味がなくなってしまう場合もあります。しかし、教職員が独自の集中モードや試験用ワークフロー、管理付き制限を設定すれば、デバイスを効率的かつ生産的に有効活用できます。
  • テクノロジーを信頼する理由を教職員に提供:新年度初日に、教職員にJamf TeacherやAppleクラスルームなどのクラスルーム管理ツールを提供しましょう。教職員がこれらのツールを使って成果を上げるには、ツールに慣れて自信を持つ必要があるからです。
  • アイデンティティとアクセスは授業中断の原因であると認識:ログイン関連の問題が起きると、貴重な学習時間が失われます。SSOや管理対象Apple Accountsを導入して、児童生徒がパスワードをいくつも覚えることなくリソースへ安全にアクセスできる環境を構築しましょう。

初等・中等教育機関の授業へのデバイス活用に役立つJamf製品をご覧ください。