同日サポートの意味とその重要性

Jamfは、Appleの最新リリースをいち早く導入する重要性を2002年の創業当時から強調してきました。このブログでは、OSをアップグレードする重要性とセキュリティや生産性が受ける影響について詳しく解説します。

August 28 2025 投稿者

Sean Smith

MacBook next to a calendar

Appleのオペレーティングシステム(OS)の次期メジャーリリースが今秋に予定されていることを受けて、IT部門や情報セキュリティ部門ではユーザとエコシステムをサポートするための準備を始めたところでしょう。Appleデバイス管理/セキュリティソリューションベンダーには、Appleから最新のOSがリリースされたら、お客様がすぐに、できればリリース当日にアップグレードを実施できるよう支援することが求められます。

ベンダーにとって、新しいOSの「同日サポート」とは、単に新機能をサポートすることだけでなく、Appleの方向性やビジョンに足並みを揃えることを意味します。 最新OSとのセキュリティ面の互換性から、主要な機能やワークフローの継続的サポートに至るまで、Appleと歩調を合わせることは非常に重要です。

Chart listing Apple operating systems Jamf has supported since 2012

Jamf は2012年以来、Apple の macOS および iOS リリースに対して同日互換性を提供

すべてはベータ版検証から

Appleが秋にリリースするOSは、それに先立って平均して約3ヶ月間ベータ版が提供されます。2025年は6月9日に最初のベータ版がリリースされました。春にリリースされるOSは通常、約75日間ベータ版が提供されます。

Windows や Android の場合、毎年必ずOSのメジャーリリースがあるわけではありませんが、Appleの場合は違います。毎年、ユーザ、IT/情報セキュリティ部門に新たな機能が提供されます。

新しいOSが目前に迫っているとき、Appleデバイス管理/セキュリティソリューションベンダーは、Appleが提供するベータ版をサポートし、リリース前に十分な検証を行う必要があります。

IT/情報セキュリティ部門は最新のベータ版を幅広く検証することで、新機能の影響をより正確に把握し、アップグレードの正式リリース前に必要な準備を行うことができます。ベンダーがベータ版のサポートを提供していない場合、以下のような状況が考えられます。

  • 自社環境での十分な検証を行うことができない

  • ベータ版が搭載されたデバイスが登録解除される可能性がある

  • アプリやサービスとの互換性を正確に判断することができない

  • 導入後に重大な問題が発見された場合の対応を計画することが難しくなる

  • 問題を特定できないため、影響を軽減したり開発者に修正対応をしてもらう時間を十分に取れない

  • 新しいOSを活かせるようにユーザのワークフローを更新・作成することができない

これはAppleの管理者コミュニティにとって容認できないことであり、だからこそ Jamf はAppleのベータ版との互換性に長年コミットしてきました。

互換性サポートは、特にセキュリティに関しては極めて重要

Apple製品の管理/セキュリティソリューションのベンダーにとって、新しいOSが公開されたその日のうちに互換性を約束することは重要な鍵となります。これは、新しいAppleデバイスを開封、または既存デバイスをアップグレードしたエンドユーザが、Appleから提供される最新のオペレーティングシステムをリリース当日から使用できることを意味します。さらに、これはユーザをサポートするIT/情報セキュリティ部門にとっても、重要なデバイス管理、セキュリティ、および ID 管理のワークフローが中断されないため安心です。

Apple Business Manager や Apple School Manager といった主要な Apple のプログラムとの新機能や統合に対応することは、管理やセキュリティソリューションを提供するベンダーにとって常に重要な課題です。 しかし、セキュリティの世界では、オペレーティングシステムの同日互換性はさらに重要な意味を持ちます。 セキュリティ脆弱性が古いOSバージョンに存在する場合、ユーザはできるだけ早く最新バージョンにアップグレードする必要があります。また、セキュリティソリューションのベンダーの準備が整っていなかったという理由で、組織が最新バージョンへのアップグレードを行えないようなことがあってはなりません。

Apple の世界でセキュリティ関連の同日互換性が重要な理由:

  • 環境内にあるセキュリティの脆弱性から保護:古いバージョンのソフトウェアは安全性が低下します。そのため、システムの脆弱性によって問題が生じないよう、IT管理者は最新OSへのアップグレードを実施する必要があります。その際、プライバシーに配慮した形でユーザの安全を守らなければなりません。そのためには、Face ID や Touch ID といった強力な生体認証テクノロジーの活用から、Secure Enclave に代表される iOS/iPad OS および Apple のハードウェアを増加傾向にあるモバイル脅威から確実に保護することまで、セキュリティに漏れがないようにすることが大切です。

  • ダウンタイムの最小化:最新OSへのアップグレードを行う場合は、その組織の環境に一番合った方法を選択し、ユーザにも適切な準備をさせる必要があります。セキュリティとプライバシー保護にこだわりを持つAppleのフレームワークなら、ユーザと開発者はデータを危険に晒されない安全な方法で扱うことができ、管理者は組織固有のニーズに応じてデバイスを柔軟にアップグレードすることができます。しかし、ベンダーが信頼できる同日サポートを提供していない場合、アップグレードの効率を最大限に高めることができません。 そればかりか、既存のワークフローが中断されたりダウンタイムが発生したりする可能性さえあります。

最新OSにアップグレードするメリット

IT 部門にとってのメリット

ベンダーがAppleのもっとも重要なワークフローを採用していれば、IT 管理者は自社環境固有のニーズに基づいてエンドユーザ向けの最新機能をカスタマイズし、構成することができます。ベンダーが最新の機能をいち早く活用するためのサポートを提供しているなら、旧バージョンのOSやアプリケーションをサポートし続けなければならないという頭痛の種も解消します。

エンドユーザにとってのメリット

  • エンドユーザの生産性維持:Apple の OS は、あらゆる組織に業務の効率性や生産性の向上をもたらす機能を提供します。これらの機能のスピーディーな採用をベンダーが推進していない場合、ユーザが便利な機能の恩恵を受けられないことになります。

  • ユーザエクスペリエンスの向上:Appleの最新OSは、リリースから数分以内に簡単にアップグレードできる仕組みになっています。アップグレードのしやすさと魅力的な新機能を理由に、世界中の多くの人がリリースされた瞬間に最新OSにアップグレードすることを選びます。そして多くの Apple ユーザは、個人用デバイスを自宅でアップグレードする時と同様に、仕事用のデバイスでも最新OSをリリース当日に手に入れることを望んでいます。Appleの主要な最新ワークフローと機能をスピーディーにサポートするベンダーは、エンドユーザのこの期待に確実に応えることができます。

  • 最新機能の採用促進:AppleのOSにエンドユーザ向けの新たな機能が追加されると、ユーザはそれを使いたがる傾向にあります。最新の機能はユーザをワクワクさせるだけでなく、彼らの生産性の向上にもつながります。

Apple のアップグレードに備える上で互換性は重要な鍵となりますが、必要不可欠な新機能との互換性をスピーディーに提供しないベンダーは、最新のAppleテクノロジーをサポートしているとは言えません。

サポートレベルの確認

Apple の最新 OS へのアップグレードを行う上で、ご利用のAppleデバイス管理またはセキュリティソリューションのベンダーに関して以下の点を確認することをお勧めします。

  • Appleのベータソフトウェアとの互換性を検証する能力のある積極的なベータプログラムを提供していることを確認しましょう。 Jamfでは、Jamf Nationを通してベータプログラムを提供しています(Jamf Pro 11.20のベータ版が8月4日にリリースされました。IT 部門はこのベータ版で、今秋リリースされるAppleの最新OSアップグレードをテストできます)。
  • 顧客に最新 OS へのアップグレードや Apple の最新ハードウェアの導入を行わないよう求めた前例がないことを確認しましょう。Apple が macOS Sequoia を2024年にリリースした際、デバイス管理/セキュリティソリューションベンダーの多くはアップグレードのサポートを提供しませんでした。

  • 過去のApple OS リリースでも同日サポートを提供してきた実績があるかどうかを確認しましょう。

  • 最新の機能をサポートする能力が管理ツールに備わっていることをクリアに説明する、ビデオ、ドキュメント、デジタルコンテンツを提供しているかどうかを確認しましょう。Appleの新機能のリストを提供するだけではサポートとは言えません。

Jamf が他のベンダーと違う点

Jamf は、Apple テクノロジーによる組織の成長と成功をお手伝いすることに注力しています。 これこそが Jamf が掲げるミッションです。私たちは、Apple のすべての最新 OS を一般リリースまたはそれ以前にサポートすることが、このミッションを達成する上で重要であると考えており、2002年以来20年以上にわたって同日サポートを提供してきました。

Apple の最新 OS との互換性はもちろんのこと、Apple のもっとも重要なワークフローの導入の促進、Apple に特化したテクノロジーの機能拡張など、Apple 製品を活用する組織の成功を支援することに尽力しています。

Jamf なら、Apple デバイスのアップデートを確実に管理でき、安心して運用いただけます。